朝鮮労働党の創建記念日(10日)前後に予想された北韓の挑発は、11日の時点では行われていない。しかし、挑発はいつでも可能だ。挑発として考えられるのは今年3回目となる核実験やミサイル発射だ。
米ジョンズ・ホプキンス大学の研究グループが運営するサイト「38ノース」は7日、北韓の豊渓里にある核実験場で活動が活発化しており、実験の可能性もあると指摘。同サイトは今年9月の核実験の時点で、「いつでも次の実験が可能」との見方を示していた。
ミサイル発射についても、北韓北西部の東倉里発射場で車両の出入りなどが観測されている。同地は9月に「静止衛星運搬ロケット」のエンジン燃焼実験が行われた場所だ。
10日前後に予想された挑発が今のところ行われていない件について、9月の核実験の国連制裁案が調整中であることが一因に挙げられる。挑発によって制裁案の内容がより厳しくなるのを避けるためだ。北部を中心に水害被害の影響もあり、実験は住民の反発を招きかねない。
ただ、核実験もミサイル発射もいつでもできる状態だ。朴槿惠大統領は警戒を継続するよう指示している。