韓国の民間シンクタンク「東アジア研究院」と、日本の言論NPOが行った世論調査の結果が、先週の新聞各紙で紹介された。韓国と日本で、互いの国に対するイメージを聞いたところ、昨年に比べて双方のイメージが大幅に改善していたというニュースだ▼調査によると、日本に対する印象を「良い」と回答した韓国人は2割強。日本人で韓国に対して「良い」との印象を抱いているのは3割弱で、増加幅は韓日ともに前年比で5ポイント以上だった。ただ、ともに「良くない」と答える人の方が多かった▼両国の関係改善を強く望んでいるのは、やはり在日韓国人、とりわけ、直接客と接するサービス業従事者だろう。東京随一のコリアタウン、JR新大久保駅近くの韓国レストランで働く男性は「互いの印象が好転したとはいえ、お客さんは今年に入ってからも減り続けている」と肩を落とす。確かに店内は、平日の昼間ということもあってか閑散としている。一時期はいつ行っても満席だった飲食店が、知らぬ間に別の看板になっていることにも驚かされた。それも、何軒も▼切り替えが早いといえばそうかもしれない。だが、それでいいのだろうか。「両国関係が悪くなりはじめてからお客さんが減ったのだから、逆に考えれば、好転しはじめたら徐々に戻ってくるはず」。こう話す化粧品店の主人に会った。「常連さんに支えられているから」とも話していた▼商売は「商い」ともいう。厳しいかもしれない。でももう少し、あきずにやってみよう。