民主平統、北韓のミサイル兆発を糾弾

国連安保理制裁を要求
日付: 2016年06月29日 08時14分

初の「朝総連解体」提案も

 大統領直属の統一諮問機関「民主平和統一諮問会議」(民主平統)は22日、北韓の中距離弾道ミサイルムスダン(BM‐25。北韓名「火星‐10」)発射を「重大な挑発」と規定。国連安全保障理事会の強力な制裁を促した。
民主平統はこの日、ソウル市内のホテルで海外地域会議に参加した諮問委員団など約500人とともに、北韓のミサイル挑発を糾弾する決議文を採択した。民主平統は「北韓の中距離弾道ミサイル発射を糾弾」というタイトルの決議文で「北韓の今回のミサイル発射は、弾道ミサイル技術を禁止した国連安保理決議の明白な違反であり、韓半島と国際社会に対する重大な挑発」と規定。「我々は、北韓が核の脅威の一環として試みている弾道ミサイル発射を決して容認せず、これが北韓の完全な分離と自滅を招くことを強く警告する」と明らかにした。
民主平統はまた、北韓の弾道ミサイル発射に対する国連安保理次元の強力な制裁を促した。韓国政府が行っている北韓の核と弾道ミサイル開発を中止させるための努力に対しても、積極的に参加する考えを明らかにした。「弾道ミサイルを含む北韓の核の根本的解決のため、国際社会の対北韓糾弾世論形成の先頭に立つ」との意思も表明した。
20日から23日まで開かれた民主平統の海外地域会議(日本、中国、カナダ、中南米)は、史上初めて朝鮮総連の問題を討議案件に上げた。日本東部協議会は、「日本社会での朝鮮総連現象」をテーマに問題提起し、朝鮮総連の本質を「朝鮮労働党傘下の組織」と発表。朝鮮総連の綱領に含まれている「すべての在日同胞を北韓(朝鮮民主主義人民共和国)の周りに集結させ、主体偉業の継承を完了するために献身する」という内容も紹介した。
朝鮮総連を解体しなければならないという主張は、分科会だけでなく、全体会議の席上でも報告された。日本中部協議会などでも、朝鮮総連を弱体化させ、さらに消滅させようという議論が提起された。
今回の民主平統会議には、日本からの180人をはじめ、中国の160人など約450人が参加。22日午後には議長である朴槿惠大統領に招かれ大統領府で1時間の「統一対話」を開催した。
朴大統領は、「北韓の核兵器と長距離ミサイルの開発は、韓半島だけでなく、北東アジアと世界の平和を揺るがす重大な挑発」と述べ、「北韓がこのような挑発を放棄しない限り、世界のどの国も北韓との正常な関係を結ばないし、いかなる機構も北韓に支援の手を差し伸べないだろう」と語った。 
民主平統は現在、民間の諮問委員代表である柳浩烈・首席副議長、次官級の裵廷鎬・事務処長体制で構築されている。民主平統の大会開催目的は、政府の統一・対北政策に対する在外韓国人社会のコンセンサス形成と、統一外交や統一準備能力を強化することに置かれている。(ソウル=李民晧)


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