北韓が、29日に平壌で最高人民会議を開催することになった。国会に相当する会議で、開催は昨年4月以来、約1年ぶりとなる。
議題は明らかにされていないが、人事や組織改編、予算案が承認される見通しだ。国家としての方針としては、核開発と経済発展を同時進行させるという「並進路線」の維持は変わらないとみられる。
とりわけ注目されるのが、金正恩に関する人事だ。金正恩は5月に開かれた労働党党大会で、新設された党委員長に就任した。金正恩は2012年の最高人民会議で国防委員会のトップにあたる第1委員長に就任したが、国防委員会での人事改変があれば新たなポストに就く可能性も指摘されている。
金正恩は父の金正日の死後に相次いで開かれた 党代表者会と最高人民会議で、党と国防委員会の事実上のトップに就任した。今回の最高人民会議は、36年ぶりに行われた党大会の決定を踏襲する場になる。そこで新たな地位固めをし、現体制の権力基盤の強化を図るのが濃厚とみられている。