朝総連衰亡史(2)

諸悪の根源は捏造された「金日成神話」
日付: 2016年06月08日 23時32分

 南北韓の間で展開されてきた互いに譲歩・妥協のできない総体的な闘争が、結末を迎えている。この歴史的な戦いにおいて朝総連は先月、平壌で開かれた金氏王朝3代目を世襲した”金正恩の戴冠式”(第7次朝鮮労働党大会)に代表団を送り、「暴君」に祝賀文と祝い旗を捧げた。金氏王朝が自ら「金日成民族」と呼ぶ同族を虐殺し、肉体的に退化(身長の低下など)までさせた体制に忠誠を誓う朝総連組織は、金正恩と一緒に消え去る運命にある勢力だ。
1945年8月、日本の植民地支配から解放された朝鮮人の中で、朝鮮王朝の封建体制へ戻ることを望んだ人はいなかった。したがって、韓半島に新しい国を建てるということは、建国革命となる以外になかった。
韓半島だけでなく、植民地支配から解放された地域では、新しい国、新しい体制の建設は革命的過程だった。このような状況で戦勝国になったソ連は、占領地域に軍事力を動員して、スターリン主義の社会主義体制を移植した。
北韓を占領したソ連軍が「朝鮮共産党北朝鮮分局」を創設したのと、軍国主義が崩壊した日本で在日本朝鮮人連盟(朝連)が結成されたのはちょうど同じ時期だった。「共産党式」の操作に長けた左翼や共産党員たちが「朝連」の主導権を掌握した。
「朝連」は暴力革命を叫んでいた日本共産党の前衛隊となった。やがて、前近代的な封建制度と軍国主義に慣れていた在日朝鮮人の心と頭の中に、全体主義独裁体制を植え付けた。この体制による支配を完成させるため、「朝連」はスターリンが作りだした金日成という操り人形を偶像として導入した。
朝総連の失敗と衰亡は、金日成という偶像を受容したためだ。つまり、朝総連の衰亡は歴史的必然だ。それは新しい時代、国を建設する段階で偽の種、空の種、悪の種をまいたからだ。収穫は蒔いた種によって決まる。偽の種をまいて良い収穫はできない。悪の種を植えればその結果は破滅であるしかない。
北韓と朝総連は、スターリンに強いられたとはいえ、金日成という虚構の偶像を認め、選択した。その時点で失敗は予告されていた。北韓の歴史は、スターリンの操り人形である金日成の神話が生み出した捏造と偽善と粛清の歴史だ。
歴史家たちによれば、日本の植民地時代に「金日成」という名前を使用して満州で活動した人物は10人を超えたという。「金日成神話」はこの10人を超える「金日成たち」の行跡を全部合わせ、赤軍の特殊部隊の下級ボルシェビキ共産党員だった金日成(金成柱)の行跡として捏造し、ソ連占領軍が作り出したものだ。多くの北韓・朝総連同胞がこの捏造された金日成神話を否定し、偶像化を拒否したため粛清・処刑された。
朝総連は、初期から議長の韓徳銖一派を中心に金日成神話の捏造に加担した。それが在日同胞を破滅の淵に追い込んだ。神話を捏造し、憎悪に依存して敵を作らなければ維持できない体制は、文明的体制でなく世界を不幸にする。
諸悪の根源は金日成神話だ。金日成の革命の歴史という捏造された虚構の体制は、虚構の結末を生む。朝総連の民族教育は、偽善と虚構の歴史を教えるものだ。
飲み水に1%でも毒を入れれば、それは飲み水ではなく、毒になるのと同じだ。これから朝総連組織が発行した便覧などを通じて、朝総連の偽りを明らかにし、愚かさと罪状を並べてみたいと思う。
(つづく)


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