昨年1月に日弁連の人権擁護委員会に対して人権救済申し立てを行った脱北者の川崎栄子さんらが15日、申し立てから1年を機に会見を開いた。川崎さんらが訴えているのは、北送事業(帰国事業)で北に渡った元在日韓国人らへの人権保障だ。
昨年9月に本審査が始まり、川崎さんら2人が日弁連の委員から聴取を受けた。会見に同席した弁護士の白木敦士氏によると、委員らは北の人権状況について大きな関心を持って聞いていたという。
今後は日朝両政府や朝鮮総連、赤十字などにも聴取を行うことになる。回答は任意だが、「応じなければ、それが委員らの心象として残る」と白木弁護士は指摘した。委員らの結論は、早ければ今秋にも出ると見られている。