国連総会 対北人権決議採択

責任者のICC付託求める
日付: 2015年11月26日 10時17分

 国連総会の人権問題を担当する第3委員会は19日、北韓当局が行っている人権侵害を非難する決議文を採択した。賛成112、反対19、棄権50だったが、中国は北韓とともに反対に回った。
 決議案は11年連続で採択されているが、金正恩ら責任者の国際刑事裁判所(ICC)付託に言及したのは昨年に続いて2回目となる。12月中旬に行われる採決で総会決議になるのは濃厚な状況だが、安保理では中露の反対が予想されている。
 日欧が中心となって提出した決議文は、北韓で組織的で広範囲におよぶ、深刻な人権侵害が長年続いていると指摘。国連安全保障理事会に対し、人権侵害の責任者をICCに付託するよう促す内容を盛り込んでいる。北の人権侵害は「人道に対する罪」にあたり、その責任者である金正恩以下の幹部を国際司法の場で裁くよう求めたということだ。
 今年の決議は、安保理に対して北の人権状況に関与し続けることを期する内容となっている。人権状況の改善とかかわる項目としては、政治犯収容所の即時閉鎖と政治犯の無条件釈放が昨年より強調されたほか、北韓の国際労働機関(ILO)加盟が挙がった。北では強制労働や児童の就労が横行しており、それに歯止めをかけるための措置といっていい。
 特に北韓は激しく反発。「人権問題を口実に、北韓の体制を覆そうとするものだ」と不快感を示した。また、決議案を作成する際に参考とした脱北者の証言については「真っ赤なうそを含め、歪曲と捏造に満ちている」と反論した。
 決議によって人権弾圧の責任者をICCに付託するよう求められた安保理だが、常任理事国の中国とロシアは「特定国に対する選別的な決議案採択は国連憲章違反だ」などと、反対の姿勢を示している。


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