10月にもミサイル発射か 北、米国に揺さぶり

日付: 2015年08月01日 00時11分

12年に公開された東倉里の発射台。より高性能の台が完成しているという
 北韓が労働党創建70周年にあたる10月10日前後に、長距離弾道ミサイルの発射実験を行う可能性が濃厚となった。北韓は13年1月の国連安保理決議で弾道ミサイルの発射を禁じられているが、北の張日勲・国連大使は決議を意に介していないようだ。
張大使は7月28日、同国代表部で記者会見を開き、「我々が何をしようと、我々の自由だ」と述べた。張大使は「米国の軍事的抑止や圧力には、核戦力の近代化と拡充で対応する」とも主張した。「ミサイルではなく宇宙ロケット」という弁明はもはやなかった。
発射の兆候は、韓半島北西部に位置する東倉里で確認されている。舞水端里にあった旧式の発射施設とは異なり、東倉里には最新型の発射設備がある。12年12月の「銀河3号」も東倉里から発射された。
複数の研究機関や韓国政府によると、東倉里の発射台は2013年半ばから増築工事が始まり、現在は「銀河3号」の2倍規模のロケット発射が可能になるという。
北韓にとって長距離弾道ミサイルは”命綱”といえる。28日の会見でイランと主要6カ国の核合意について触れた張大使は「我々は名実ともに核兵器国だ」と強調した。核兵器とその運搬手段があってこそ、米国との交渉が有利になるためだ。
韓国統一部は29日、「相応の対応をする準備ができている。挑発の可能性を鋭意注視している」と警戒感をあらわにしている。 


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