【特別企画】韓日基本条約締結50年-5

国交正常化後も続いた難局
日付: 2015年06月17日 07時43分

 国交正常化後、両国の関係は急速に好転したわけではなかった。韓国は当時、北韓の軍事的脅威にさらされていた。スパイの浸透などもあり、今とは比較できないほどの緊張だった。政治・社会状況も不安定だった。
1973年には金大中拉致事件が起きる。日本は主権を侵害されたとして、韓国に強く抗議した。その翌年に起きた文世光事件では、日本で育った韓国人青年が大統領夫人の命を奪った。韓国と日本の関係は断交寸前に至った。
初の首脳会談が行われたのは1981年3月。時の日本の首相は中曽根康弘で、米国に先立って韓国を訪れた初の首相だった。相手の全斗煥はその1年後、国賓待遇で日本を訪れた。
往来を重ねながら両国は徐々に関係を緊密にしていき、2000年代に入ると北韓への対応協議も含めて首脳会談は年に数回開かれるようになった。国民同士の交流は、それ以上に盛んになった。


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