【白頭学院特集】 金聖大理事長インタビュー

「そこに建国があった」
日付: 2015年05月27日 01時15分

――竣工式を終えての感想は。
「理事長に就任して、学校を建て替えると発表した。それからの5年間、全力で走り回った。やれやれという思いだ」

――建て替えを決めた理由は。
「老朽化が激しかった。頻繁に補修はしていたが、費用もかかったし、何より、生徒たちの学び舎としての環境はどうかと感じていた。建築法が変わる前だったから、耐震対策もとられていなかった。地震がきたら生徒に危険が及ぶことになる。心配でならなかった」

――資金面で苦労されたと聞いている。
「本当に大変だった。性質なのだろうね。やるときめたらとことんやるほうだった。とりあえず走り回って、集められるだけ集めるつもりだった。そうした活動には根気がいるし、挫折しそうになったのは一度や二度ではなかった。負けていられなかった。背水の陣とでもいうか、逃げることはできなかった」

――しかし、そのような気持ちはずっと維持された。
「もちろん、恩返しだ。建国(白頭学院)へのね。家が貧しくて中学を卒業しても高校に行けるはずもなかった。だが、そこに建国があった。生徒募集の文字が目に入った。『え!』と思った『こういう学校があるのか!』。親に無理を言った。行かせてくれと。そんな状況で入学した。だから、大学も当然考えてもいなかった。しかし、ここでも私に建国が存在した。李慶泰初代校長先生が『何がなんでも大学へ行け、行って卒業しろ』と言われた。李慶泰校長先生の熱心な指導もあった。そうして大学に入学し、卒業もした。卒業後は貿易会社に勤めて、その後独立して貿易会社(株式会社グローバル)を立ち上げ、そして今だ。ここに私があるのは、一にも二にも建国、それしかない」

――恩返しは達成できましたね。
「まずまず出来たと思う」

――校舎の建て替えや増改築でカリキュラムに変更は。
「IT環境を強化した。電子黒板や、タブレット端末の導入などがそうだ。力を入れている英語に関してはネイティブの先生が二人(ニュージーランド、イギリス)在職している。ハングル、英語、日本語のトライリンガルを進めてもいるが、現在選択科目に中国語も取り入れており、マルチリンガル(多言語)教育を目指している」

――白頭学院の生徒と保護者、そしてこれから入学を検討している学生に向けて一言。
「学生を受け入れる態勢はできたと確信している。これからは必ず、教育の中身、教育水準も向上する。入学希望者は安心して当校の扉を開いてほしい」


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