北の泥棒に人気なのは意外にも…

財布、家畜、家電よりも高値?
日付: 2015年05月27日 00時58分

 北韓住民は最近、増えつづける泥棒に悩んでいる。韓国の北韓専門媒体「ニューフォーカス」が伝えている。
北韓の泥棒は、主に駅前の人通りが多い場所や闇市場を”職場”としている。財布が主な獲物だ。泥棒が財布を狙うのは万国共通だが、北ではやや事情が異なる。
一般住民は銀行口座もカードも持っていない。そのため財布の中に大量の現金がある可能性は他国より高い。商売も現金決済なので、市場で財布をすれば一攫千金も夢ではない。
民家を狙う空き巣もおり、より住民に恐れられている。彼らは凶器を持ち歩いており、モノだけでなく命を奪われることもあるためだ。
空き巣が増えたのは金正日のせいだと、ある脱北男性はいう。金正日は地方視察に出かけた09年、窓に鉄格子がはまっている民家を見て「まるで家ではなく刑務所ではないか」ともらしたという。
ほどなくして、窓の鉄格子を外すよう、中央からの指令が下った。こうして泥棒にとって好都合な職場環境が整った。窃盗の初心者にとって簡単に収入を得られるのがテレビ、録画デッキ、冷蔵庫。特にテレビとデッキは需要が多く、すぐにさばけるため人気だ。
家畜を盗むのは軍人だ。彼らは夜中に兵営を抜け出し、ブタやヤギを盗む。彼らは騒がないからだ。軍人は家畜の屠殺に長じている。泥棒に入って家主が騒いでも、軍人なら彼らの殺し方も心得ている。
泥棒に一番人気なのが自転車だ。自転車は移動だけでなく、行商などにも使える。1台売れば4人家族が半年間暮らしていける額になることもあるという。


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