北韓で人民元が大量流出 

地方の市場にも毛沢東
日付: 2013年11月07日 00時00分

 自由アジア放送によると、最近の北韓では大都市だけでなく、地方の市場でも中国元が大量に流通しているという。地方の市場では北韓貨幣の受け取りを拒否する店主もおり、このままでは北韓貨幣が消えてしまうとの懸念の声も出ている。
 ある脱北女性によると、3年前に脱北した時までは地方都市で中国元を探すのは難しかったようだが、現在では日用品の多くが人民元で取引されているという。なお、北韓で売られている家電製品はほぼ中国製で、その取引は人民元か米ドルで行われる。コメも人民元で1キロ=5元ほどだという。
 別の脱北者男性によると、北韓の闇レートで100元(約1600円)は13万北韓ウォンで取引されているという。北韓ウォンの最高額面紙幣は5000ウォン札であるため、人民元なら100元札1枚ですむところが、北韓ウォンでは26枚必要になる。取り締まりを避けるため、携帯に便利な人民元が重宝されているのだ。
 別の北韓男性によると、最近では「米100ドル札のお爺さん(ベンジャミン・フランクリン)が一番強く、その次は100元の毛沢東が強い」といわれるという。一方で、金日成の肖像が描かれている5000ウォン札は地方の市場からも消えつつあるというのが現状のようだ。


閉じる