12日開催の南北当局者会談 対話で時間と支援を得るパターン再び・・・

北の対話提案、目的は?
日付: 2013年06月12日 00時00分

南北閣僚級会談のための実務接触に臨んだ韓国代表団。統一部の千海成・統一政策室長(中央)とクォン・ヨンヤン(左)、カン・ジョンオ課長は9日、三清洞の南北会談本部で、板門店への出発を前に取材陣の質問に答えた。
 北韓の突然の対話提案は、どのような目的があってのものなのか。本当に韓国との関係改善を目指し、真摯に南北交流事業をやり直そうと考えているのか。
 韓国政府は北韓との対話を決定したが、相手が本当に関係改善のために謝罪をし、態度を改めると期待するのは無理があろう。韓国の政界とマスコミは危機が去ったと安堵するどころか、すでに南北首脳会談の開催にまで話がおよんでいる。この性急で安易な反応こそ北の狙いとみていい。
 北韓が過去に行ってきた対話の目的が、平和体制の構築などであったことはない。核放棄をするそぶりを見せておいて、援助を引き出したり核開発の時間稼ぎをしてきただけだ。
 北韓は今回、南北間の過去の合意を示したが、「核兵器なき韓半島作り」を盛り込んだ91年の南北基本合意は抜け落ちた。核を南北間の議題にしたくないという意図は明らかだ。
 今回北韓が提起した開城工業団地再開などが、無条件で行われるはずはない。交渉をするうちに、韓国から経済的支援を引き出すつもりだろう。支援とは直接的な金銭や食料の支援だけではない。北韓にとって外貨獲得源となる事業再開そのものが支援になる。
 韓国経済研究院外交安保研究室の李春根室長は、「開城工団と金剛山観光の再開は、必ず、北の非核化と連携されねばならないという原則を堅持すべきだ。北韓が、これ以上の核実験とミサイル発射実験をしないだけでなく、対南武力挑発をせず、現在の北韓の核能力を逆に戻す実質的行動をすることを条件として要求すればいい」と訴える。
 しかし、この状況は北韓にとって有利に作用することもありうる。韓国が出す条件を北韓が受け入れずに交渉が決裂した場合、北韓は韓国への非難を強め、韓国内の従北派もそれに便乗する恐れがある。
 すでに韓国社会の一部では、南北対話が再開されること自体に意味づけをして、無条件で北韓と話し合わなければならないという声が出ている。しかしそれでは南北対話の真の進展は不可能で、悪習だけが繰り返されることにもなりかねない。北側との会談は、「いつでも中止できる」という覚悟で臨んでこそ有利に運べるという主張があるが、今回は北韓の悪癖を正すチャンスでもある。
 いわゆる太陽政策で南北の和解を目指した金大中・盧武鉉政権期、韓国は、北韓に毎年40万~50万トンのコメと1年分の肥料を支援したが、北韓の核開発に対しては一度もはっきりと抗議していない。今回の南北当局会談で朴槿惠政権は、過去の政権の過ちを繰り返してはならない。(編集部)


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