未完の建国、統一で完成を

日付: 2012年08月15日 00時00分

 1948年8月15日の建国から64年。大韓民国は共産主義と戦い、苦難の年月を経て自由民主主義国家の建設に奇跡的に成功した。韓半島の南は、年間貿易規模が世界で9番目に1兆ドルを超える自由開放社会に変貌し、大韓民国は人口5000万人以上で1人当たりのGDPが2万ドルを超える歴史上7番目の経済強国に成長した。6番までの国はみな、過去に植民地経営の経験を持つ国だ。
 建国当時45歳くらいだった国民の平均寿命は80歳を超え、韓国は世界的な長寿国になった。後進国型人口の爆発を抑えることが経済・社会的課題だった韓国は、いまや少子・高齢化対策が国家の最大課題になった。ロンドン五輪での華々しい成績が示すように、スポーツ強国にもなった。経済的に量的膨張や圧縮成長を追い求めてきた韓国社会はそして、福祉国家を謳うようになった。
 スターリン主義の暴圧体制の脅威から自由を護り抜くため戦い、生存のため国家安保が絶対命題だった韓国だが、今や内部〓藤の管理や、内部の敵との戦いに国と社会の貴重なエネルギーを費やしている。そして、4カ月後の大統領選挙を前に「経済民主化」という、福祉を装った社会主義の亡霊が蘇ろうとしている。
 確かに、韓国社会の中には急速な経済成長の副作用や反動とも見られる多くの難題や矛盾が存在している。だが、そのほとんどは韓国だけが初めて経験するものでもなく、今韓国で言われているような政治・社会的方法、処方で解決できるものでもない。
 社会問題の多くは、その前段階での産物である場合が多い。つまり、韓国社会のさまざまな問題は、今までの成功がもたらした副作用なのだ。
 では、成功そのものを否定すれば副作用は消えるのか。それは違うだろう。
 大韓民国の敵は、韓国を特定階層や権力者が多数の国民を搾取し、国民から略奪してきた国だと宣伝煽動してきた。人民を搾取、略奪してきたのは平壌の金氏王朝だ。首領に搾取された北韓住民の身長や寿命が韓国よりはるかに短いのがそれを物語っている。

争点となった福祉
 4月の総選挙でもそうだったが、4カ月後の大統領選挙でも福祉問題が主な争点になりそうだ。昨年から顕在化しているユーロ危機を見ながらも、ほとんどの候補者がヨーロッパ型の福祉や分配を主張する。
 北欧型の福祉がいいかどうか、可能かどうかは別にして、それを主張する韓国の政治家や有権者らの行動や生活方式は、どうも今「失敗国家」と見られる南欧型に近いのではないか。
 後進国型の大衆民主主義では、煽動家が「大衆の敵」を作り出し、これを攻撃することで有権者の票を得る。意味も定義も不明の「経済民主化」を叫ぶ与野党は、財閥を韓国社会の敵に仕立てているが、財閥を潰せばすべての問題が解決されると彼らは本気で信じているのだろうか。国民の判断力を麻痺させる煽動家に、政治家の資格はない。
 福祉は成長を通じて行われるべきだ。自らの失敗と不幸の原因を他人に転嫁しては健全な社会になれない。財閥の様態には確かに問題が多いが、ほとんどの場合、それは人間の問題だ。経済は市場機能に任せるのが基本だ。
 韓国の富者や財閥が非難されるべきことがあるなら、健全な自由市場経済を護り発展させることに投資してこなかった点だ。自由はただで得られると、彼らは思っているようだ。そして自由民主主義と市場経済を破壊する勢力に批判されそうになると、一時的な身の安全のため、寄付という“保険金"を納めてきた。

不要な内部葛藤
 今の韓国は、内部の葛藤にエネルギーを費やしてもいいような状況なのか。目を外に向けてみよう。
 封建王朝に戻った北韓の暴圧体制は「憲法」に核保有を明記した。莫大な金を費やして先王をミイラにし、金氏王朝の偶像化を強化している。それでも韓国の従北勢力は、金正恩が先軍政治を後退させ「改革・開放」を試みるかもしれないと金氏王朝を庇護する。
 中国共産党政権は膨張主義を追求し、特に韓半島への支配権を確保することで帝国主義時代に欧米列強から受けた屈辱を晴らそうとしている。中国当局に不法拘禁されて拷問を受けた、北韓人権運動家の金永煥一行の事件がこういう状況を象徴している。
 韓日関係は李明博政権発足時より後退した。従北勢力や中国側の顔色を窺う卑怯で無責任な姿勢のため、韓国の安保の枠を強化するはずだった韓日軍事情報保護協定の締結は実現しなかった。
 韓米同盟は韓国の建国革命を成功させた。しかし韓米連合司令部の解体を前に米国は、韓米原子力協定や韓米ミサイル指針改正の交渉で、韓国の正当な権利と主張を一蹴している。

われわれの力で
 この状況で21世紀の紅衛兵というべき従北勢力が跋扈している韓国は、建国以来の最大の危機にある。ここでは、自由民主主義体制を護る安保態勢の構築こそ最大の福祉になる。民族最大の福祉は北の同族の解放だ。
 植民地からの解放も6・25南侵の撃退も、われわれの力ではできなかった。2300万の同族の解放は、われわれが成し遂げなくてはならない。南北統一こそ韓民族の活路を開くニューフロンティアだ。
 1948年8月15日は大韓民国が建国を成し遂げた日だ。李承晩大統領は、不退転の覚悟で植民地から解放された新生国を自由民主の共和国に導いた。
 だが、大韓民国の建国革命は未完だ。前近代的な金氏王朝を倒し、北の同族を解放することで初めて完結する。
 12月に選ばれる大韓民国の11人目の大統領がなすべき歴史的使命は、まさに64年前に始めた建国革命を完結させることである。


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