韓半島は南も北も3代世襲=編集余話 瞻星台

日付: 2012年07月11日 00時00分

 製紙会社の3代目の御曹司が、ラスベガスで会社の金84億円を使い込んで返済できず、辞任した事件は記憶に新しい。小さい頃から「ボン、ボン」と呼ばれ、カネは湯水のごとくどこからか与えられ、何不自由なく、東大法学部を卒業。そのまま祖父と父親の会社に入社した。どんなに賢い坊ちゃんでも修業せず祖父と父親の会社に入社したのが間違いだったのだろう。きちんとした教育を行って自分を律する術を身につけておかないと、3代目はとんでもないことをしでかすという典型的なケースだ。どんなに賢くても裸の王様になってしまうのだろうか▼韓半島も実は南北ともに3代目の御曹司が支配している。滑稽だ。北は政治が3代世襲、韓国は財閥グループが3代世襲。まるで李朝朝鮮王朝のように、政治権力と経済権力を世襲させている。3代目は、徳川家光ではないが「生まれたときから将軍」だ。彼らの多くは、自分が享受する富と権力が社会から発生していることを自覚していない。封建社会で王や貴族が自分の特権について持っていた認識と変わらず、親から受け継いだ血統のように政治権力と経済権力も初めから与えられたものだと思っている。そのため3代目は譲歩することを知らない。既得権が揺らぐと耐えられない▼一方、創業者や自身の努力で富と権力を得た人たちは周りや社会からの支援があったことを分かっている。だから社会への還元を忘れない。政治であれ、経済であれ、トップにはそれなりの実績と訓練を受けた者が就かないといけない。血統で選べる時代ではないだろう。


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