柳根一
“青瓦台にも行政府にもセヌリ党にも私たちと裏で繋がってしる者が大勢ある”そういう優れた連係能力があるなら、民主統合党と統合進歩党もそのまま放って置かなかった筈なのに、なぜ政府与党のものだけを言い出すの? どうせならあちらこちら分けず全部暴露すれば良いのに...
祖平統はまた言った。“朴槿恵、鄭夢準、金文洙が北にきて喋った話を暴露したら恐らく気絶するだろう。さあという時は暴露する”歓迎する。録取されたものがあれば今直ちに公開しろ。知りたいし興味を引く。そしてどうせやるなら金大中が金正日と車の中で交わした話も一緒に公開して欲しい。
北のこういう恐喝は何を狙うものか? 選挙政局で政府・与党・保守勢力の従北是非を遮断し、左派に局面逆転の契機を提供するための見え透いた工作だ。そして保守陣営の内訌を誘おうとするものだ。
保守陣営は北のこういう黒色工作に踊られてはならない。朴槿恵、鄭夢準、金文洙の三人は北に行った時‘外交的言葉’は駆使しただろう。訪問者としての立場から。だが‘気絶する話’云々は本物の録収録である根拠と一緒に全文が明らかになる前に下手にああだこうだ推測すべきでない。何事も工作である北の言動をどうしてそのまま受け止められるのか?
ところが、北はあらゆる事を工作次元でだけやるということ、南北間の人的接触も専ら工作の対象であるうこと、こちらがいくら善意を持って真面目に接近しても彼らは専ら悪意の工作素材としてばかり利用するということ-この厳然な事実と真実を南の政治家たちと社会指導層はもう悟らねばならない。
北には対南の善意などない。南側の保守派に対してはもちろん、左派に対しても無い。原則的保守派は革命的除去の対象で、宥和的保守派は誘惑して搾り取る対象で、進歩派は利用の対象であり、南労党のような左派は思う存分下手人としてこき使っては赤化後は最初に粛清する対象だ。彼らの“民族大団結、和解、協力、交流、有無相通”云々は後ほどそうするまでの仮面劇であるだけだ。南側の一部の保守派までもこれが分からず彼らの工作にかなり巻き込まれる。
祖平統の今回の‘暴露’云々から大韓民国の色んな政派は教訓を得なければならない。特に、何れ劣らぬ保守政派や社会各界の指導層は“平壌を訪問してこそ私が大物になる”と考えるナイーブな発想がどれほど危険かを悟らなければならない。我先にと‘太陽’バスに乗り遅れるなとあたふたと走ったのが一時の、いや今も流行だった。こういう分別力のない呆けたちの行列を見て彼ら北の工作員たちが彼ら同士で何といっただろうか? “南朝鮮の奴ら、鳥もちに飛び込む初夏の金蠅の群れのようだね!”
人は自分の値打ちを自分が下げてはならない。‘暴露’云々した祖平統の黒色恐喝は、南側指導層が今まで北に対して自分の値打ちをどれほど安く付けたのかを端的に暗示する。