国軍と従北「進歩党」の絶対に共存不可能な国家観の違い

日付: 2012年04月06日 01時09分

趙甲済
民主統合党の韓明淑代表と統合進歩党の李正姫代表は2012年3月10日、総選挙(4月11日)の候補者を一本化し総選挙後構成される第19代国会で両党が推進すべき「共同政策合意文」を発表した。
従北左派性向の二人の代表が合意したこの政策が実践されると大韓民国のアイデンティティが変わり、反共自由民主主義-法治主義-市場経済は根幹が崩れ、その結果、連邦制共産統一への扉が開かれる。この合意文と両党の綱領や政策を要約すると、一種の従北社会主義革命路線だ。合意文の問題点をいくつか紹介する。

*<「6.15共同宣言」、「10.4宣言」の履行を担保する立法措置などを通じて積極的な南北和解協力を推進する>:「6.15」と「10.4宣言」は、憲法に違反した内容であり、そのまま実践すれば南北連邦制を通じて共産化される。李明博政府はこれを支持とも反対とも言わず実践しなかった。両党の合意文の通り履行を強制する立法をしたら、従北政権は北韓政権と手を握って大韓民国を解体する連邦制赤化路線を強行できるようになる。

*<現政権が締結、批准した韓米FTAの施行には全面反対する>:これは大韓民国を国際社会の信用不良者にすることだ。そこまでしてでも韓米同盟を半身不随の状態にしようとする意図のようだ。
*<軍服務期間を短縮し、良心に従った兵役拒否者のための代替服務制を新設する>:北韓軍の5分の1に過ぎない義務服務期間をさらに短縮すれば戦力が低下する。軍服務を罪悪視する人々の政策だ。
*<国家安保問題の全般に関する決定に市民の参与を保障する>:ここでいう市民とは従北左派勢力を意味する。従北左派政治勢力が軍の安保政策全般に介入するという背筋の寒くなった予告だ。従北勢力を主敵と看做す軍隊との衝突を予見させる。
*<国家保安法廃止などを含む人権を弾圧する反民主悪法を改廃する>:保安法をさらに強化すべき場面でこれを廃止するということは連邦制共産統一への道の障害物を除去し、スパイと工作員らと反逆者の活動を自由にしてあげるという意味だ。つまり自由を破壊する自由を与えるということだ。
*<憲法上保障された教師と公務員の政治活動を保障し、正当な政治活動から排除される集団がなくなるようにする>:教師と公務員たちに、反国家的・従北政治活動の自由を許容するという意味だ。そうなると教師や公務員集団が労組を媒介として「合法的赤化」の主動勢力になる。
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統合進歩党は、第19代総選挙の公約を通じて、いわゆる「韓半島平和体制の形成」を目標に、「韓米同盟体制の解消」、「韓米相互防衛条約廃棄」および「アラブ(中東)地域と共栄外交の実現」、「進歩政権が満開した中南米国家との共栄外交を通じての国際連帯の実践」を謳った。韓米同盟を棄てて、アラブや中南米などと反米連帯に転換するということだ。
進歩党は、「西海平和協力地帯(西海平和生態区域)を直ちに実現」など、西海を北韓政権に明け渡そうという要旨の主張と同時に「先制的軍備凍結や縮小で南北相互軍縮を先導」、「国防費の即時凍結と縮小」など北韓より先に韓国が軍備を減らすべきだと主張した。
また、「兵士の服務期間短縮などで兵力の縮小」、「代替服務制の導入や軍人権法制定」、「兵士の給料を2020年まで最低賃金水準に段階的引き上げ」、「済州海軍基地事業中断」など安保システムの事実上の解体を主張した。
また、「攻撃的韓米合同軍事訓練やPSI参加の中断と廃棄を指向」、「平和体制の進展と連動された韓米同盟体制の解消に着手」、「平和協定承認と同時に韓米相互防衛条約の廃棄を推進」、「平和外交、緑色外交、共栄外交を通じて米国など強大国中心の世界秩序を克服して進歩的国際連帯を実践」を再三強調した。
進歩党が民主党と連帯して執権に成功したら、二つの党は連立して軍に影響力を及ぼし、その結果は核武装した北韓政権の前に韓国を裸にさせることになるはずだ。こういう政党が活動できるように放置した歴代政府は、憲政秩序を破壊したわけだ。
www.chogabje.com2012-04-0523:29

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