金宗壎氏のあまりにも分かり易く簡明な韓米FTA講演

「わが国が今まで外国と結んだ条約は両国間が2200個、多者間の600個を合わせて2800個です。ただ一件も一方的に廃棄されたものがありません。問題があれば与野党間で、われわれ同士で解決すべきで、なぜ外部へ持ち出して国に恥をかかせますか。夫婦喧嘩をやっ
日付: 2012年02月28日 01時05分

趙甲済
金宗壎前外交通商部通商交渉本部長(長官級)は、2月27日午前ソウル市内プレスセンターで開かれた「韓米FTA守り汎国民運動本部」主催の特別講演で、韓米FTAの正当性を平易でかつ面白く説明した。
彼は、FTAで象徴される韓国の開放政策は大韓民国の隆盛をもたらした基本戦略だったとこう言った。「100年前はわれわれに戦略がありませんでした。強要された状態で閂をひそひそと外す過程で滅びました。起伏はあるものの、世界の大勢は貿易の自由化です。」
彼は、自分が盧武鉉大統領によって任命されてFTA政策を主導したと紹介しながら、(自分を)売国奴と批判する人々にこう反問した。「いったい何が売国奴ですか? どういう者が?」
「今WTOに登録された世界各国間のFTA(自由貿易協定)が131個で、その中の7つが韓国のものです。世界交易量の約50%がFTA体制の中で特恵関税で取引きされるのに、韓国は25%に過ぎません。われわれが不利な条件で貿易をしているということです。われわれはFTAをもっとやらねばなりません。」
彼は、「それでも韓国の15倍の経済力を持つヨーロッパ連合(EU)および14倍の米国を相手にFTAを結んだ国はアジアでは韓国だけ」と自慢した。
「FTAを締結すれば国民が経済の主体としてできることが増えます。世界は関税障壁を低くして交易を拡大する方向に進んでおり、障壁を高める方向には進みません。」
彼はこの件で声を高めた。「他の国とFTAを結ぶ時は黙っていた人々がなぜ米国に対してはこう反対しますか、なぜ?」
彼は、韓米FTAを反対すると言って駐韓米国大使館に押し掛けた顔触れを見て複雑な気持ちになったと言った。「盧武鉉大統領の時、私が韓米FTA交渉を指揮する時私を励まして下さった総理や長官たちがそこにいたのです。私はそのままなのに、その方々はなぜそうなったのか分かりません。」
彼は、民主統合党と統合進歩党が政権を取ったらやると爪を研いでいる韓米FTAの廃棄がどれほど無謀なことなのかをこう説明した。
「わが国が今まで外国と結んだ条約は両国間が2200個、多者間の600個を合わせて2800個です。ただ一件も一方的に廃棄されたものがありません。問題があれば与野党間で、われわれ同士で解決すべきで、なぜ外部へ持ち出して国に恥をかかせますか。夫婦喧嘩をやっても家でやるべきで、なぜ隣家に行って夫や妻の悪口を言いますか?」
彼は、ISD(投資家国家訴訟制)を廃棄した国が二国ですが、左派が執権したボリビアとエクアドルであると紹介した後、「われわれがそういう国を真似すべきでしょうか」と反問した。
「われわれは国際社会の同情を期待できた1960年代の韓国でありません。世界が見詰めている国になりました。問題が生じると透明に、客観的に、公正に解決しなければなりません。」
金宗壎氏は、「米国と韓国の市場を近付けることが安保にも役に立つ。市場の中で活動する両国国民が市場原理に従って繋がること、これが安保の土台だ」と言った。
「われわれが去年貿易1兆ドルを達成しましたが、この線を維持するためには開放政策を堅持しなければなりません。1兆ドルの貿易高を超えた二つの国が後で零落れました。韓国は貿易が減れば成長も止まる国です。昨年に米国が韓国に売った自動車が8000台、われわれが米国に売った自動車が100万台です。追加協商の時二つの分野ではわれわれが譲歩を得て、自動車分野では譲歩しましたが、その譲歩でわれわれが年間500億ウォンの損害をこうむる代わりに、発効を早くやれば年間5000億ウォンの利益を得ると業界が主張しています。」
彼は、経済は「成長」と「分配」であるが、分配のため成長を放棄したり、成長のために分配を放棄してはならないと言った。FTAは成長政策であるのに、これに反対することは分配のために成長を放棄する愚かさだと指摘した。
金宗壎前本部長は、「当代には非難されても、良い国を作って後世に譲らなければならない」と強調して講演を終えた。この言葉は映画「鉄の女性」でサッチャー(メリル・ストリップが扮した)が言った言葉でもある。
www.chogabje.com2012-02-27 18:12

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