趙甲済
民主統合党の韓明淑代表(*左写真)は2月8日、韓米自由貿易協定(FTA)の発効と関連し、｢2月中に政府が発効させる展望だが、発効以前に再協議を通じて毒素条項を修正せねばならず、そうしないと第19代国会と政権交替を通じて廃棄する｣と言った。
韓代表は、国会で開かれた最高委員会議(2月8日)で、｢李明博政権が推進した韓米FTAは、国家利益が失踪したものであるためこの状態では発効を許せない｣と主張し、民主党はこの日の午後、米国大統領と米国上下院議長宛に韓米FTA発効停止と全面再検討を要請する書簡を発送するという。
政権を取った後でも難しい措置を、野党の立場で恰も政府与党でもあるかのように振舞う。左派が自らの失策で駄目になる理由は、無知でかつ傲慢なためだ。セヌリ党が｢韓米FTA廃棄の可否｣を今回の総選挙の最大争点にすれば有利になる筈だ。すべての世論調査で｢韓米FTA｣支持世論が反対より高い。
民統党が執権して韓米FTAを廃棄し、2015年に韓米連合司令部まで解体されれば韓米同盟は危機に直面する。韓米同盟は血盟関係ではあるが、相互信頼を前提とする。韓米FTAのような重大な国家間の約束を韓国が一方的に廃棄するのに、米国がニューヨークを犠牲にする覚悟をしてまで韓国への核の傘の約束を守るだろうか? 従北-左派勢力が主導権を掌握した民統党と統進党の目的は、韓米同盟を解体して大韓民国を核武装した北韓政権の前に裸にしておいて汚しやすくすることだと疑わざるを得ない。
