李明博政府は答弁せよ!

警察署長が袋叩きにされる国も国なのか?
日付: 2011年11月28日 21時41分

柳根一
鍾路警察署長がソウルの真ん中の光化門でデモ隊に袋叩きにされた。顔を殴られ階級章を捥ぎ取られて... 不法が公権力を打倒した事態だ。些細なことか? 厳重な事態だ。李明博政権の現住所、大韓民国の現住所がどこなのかをワンカットで物語った象徴だ。
警察署長がリンチされたということは大韓民国が革命的メンタリティーに駆られていることを意味する。革命的メンタリティーとは何か? 既存の国家権力と統治権を争うもう一つの権力があるということ、その権力が自らが法統であることを自任しながら国家権力をむしろ反法統と規定して治罪しようとする意識状況を指す。
革命的意識状況であることを立証する傍証は、暴力示威隊が警察署長に向かって「売国奴」と呼んだことによく現れている。「売国奴」とは大逆罪人という意味だ。国家そのものに反逆した、したがって滅の対象という意味だ。自分たちが国家級で、警察署長は反国家という意味だ。世の中が逆様になった。その日の韓米FTA反対示威の核心にある一部の意識状況は、このように単純な政策批判でない、既存の国家自体の正当性と合法性を認めないメンタリティーに根を下ろしていたということだ。
それでは既存の国家に問わざるを得ない。当局者はこういう事態をただ一つの「事件や事故」として見る認識にだけ留まるつもりなのか? 警察はもちろん「厳重捜査」すると言った。だが、それ以前に国家はこの事態の性格規定から正確にしなければならない。
李明博政権はこういう本質的な認識能力ではゼロだ。李明博も行安部長官の孟亨奎もそうだ(*左写真は両人)。こういう事態が意味論的にどれほどの厳重性を持つのかに対して認識や概念そのものが全く無い人々だ。
合法のルールを守りながら平和的に意思を表現する権利は憲法が保障しており、国家はその権利を尊重せねばならない。しかし、テロ犯らが「私が売国奴を公権力でなく私の法によって膺懲する」という程度に至っては、国家は法が保障するあらゆる力を発動してそれを制圧しなければならない。そうしなければその国家は国家であることを放棄したのだ 大韓民国は国家なのか国家でないのか? 李明博政権の明確な答弁を要求する。

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