李明博大統領が5千万国民を相手にロシアンルーレットをやる!

日付: 2011年11月06日 01時42分

池萬元
2011年9月、ロシアのガスプロムと韓国ガス公社が2013年から南・北・ロのガス管工事を始め2017年にガスを供給するという内容の了解覚書(MOU)を締結し、11月2日の韓-ロシア首脳会談(*右写真)を通じてこの事業を具体化することに合意-確認したという。「北韓を通過することへの危険(脅威)は全面的にロシアが負い、カスが止まればロシアが責任を負う」と言ったため合意したというが、大統領という人がこういう言葉を信じて国民を相手に危険な事業を推進するということは、一言で正気の沙汰でないし、5千万国民の頭に向けてロシアンルーレットをやるという悪魔の遊戯だ。
第一、ロシアがどれほど立派な信頼の歴史を構築してきたとロシア大統領の「ロシアが責任を負う」という話をそのまま受容れるのか? 金大中と李明博は信頼できない人間という面で優劣を区分し難い。金大中は「北韓は核を開発する意志も能力もない。開発したら私が責任を負う」と言った。だが、金大中がその責任を負ったか? 金大中が信じられなかったように、われわれは李明博の過去に投影された李明博が信じられない。ロシアを信じようと言う李明博を絶対に信じられないのだ。
ロシアが信じられない存在という事実は、すでにロシアとウクライナの間で三回も起きたガス紛争で十分に確認される。2009年1月、ロシアは最後にヨーロッパの国々を相手にゲームをやった。「ガス価格を上げろ」、「契約と違うのではないか」。結局、ロシアはウクライナ経由でヨーロッパへ行くガス管を止めてヨーロッパ全体に衝撃と苦痛を与えた。途方もない距離のガス管はその瞬間無用の物になり、ヨーロッパの国々はロシアをそれ以上信じず大急ぎで別途の費用をかけて代替の調達システムを構築した。こういうロシアを信じろと李明博は国民に言う。さらに、ロシアは北韓側がガス管を利用して恣行し得る対南挑発に対しても責任を負うと李明博を誘惑した。李明博はこういうロシアの言葉を信じて事業を推進しているのだ。
二つ目、ロシアは韓国の弱点を悪用してヨーロッパにやったようにカス価格を上げろと言いながらガス管を閉めるはずで、北韓は通過料を上げろと言いガス管を閉めるだろう。さらに、北側はガス管に毒性物質を注入して韓国民を窒息死させることができる。家庭主婦たちはガス栓を開ける時ごとにノイローゼにかかるだろう。
三つ目、毎年2億ドルと言われる軍事費を通過料の名目で敵将(北)に提供することは物質的利敵行為であり、同時に国民の対共警戒心を破壊することで精神的利敵行為になる。これはまた、国連安保理の制裁決議第1718と1874号まで無力化させることで、米国との正面衝突を覚悟せねばならないことだ。
大統領が赤」でもないなら、どうしてこういう国を害する行為ができるというのか? 李明博はこの点を意識して、ロシアに現金で代金を支払い、ロシアが北韓に天然ガス発電所を建てて提供し、南韓に行く天然ガスの一定量を北韓に提供して電力生産に使うようにする方式を考えている模様だ。だが、北韓にエネルギーを供給し発電所を建ててやるのはまさに戦略物資を提供することだ。これは現金よりもっと危険なことだ。
四つ目、天安艦爆沈と延坪島砲撃(*左写真)に対する北韓の謝罪なしでこういう事業を展開することは、北韓に免罪符を与え北韓の蛮行をそそのかす行為となる。
国民はイデオロギーが不安な李明博が仕出かす最後の問題を極度に警戒せねばならず、ガス管事業は必ず阻止せねばならない。李明博が育てた赤たちの数、李明博が庇護中の赤たちの数、李明博の中道発言が触発した赤の繁盛効果を羅列し白書を書けば、恐らく李明博を信頼する国民は少ない筈だ。ガス管事業は5千万の生命がかかった大変重要な問題で、全国民が立ち上がって阻止せねばならない。

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