なでしこジャパンを他山の石に=編集余話 瞻星台

日付: 2011年07月21日 14時27分

 日本女子サッカー代表、通称「なでしこジャパン」が18日、ワールドカップで初優勝を果たした。世界の多くの人が、世界ランク1位で、体格とパワーに勝る米国が勝利すると予想していたに違いない。同じ北東アジアに住む者の1人として、なでしこの快挙に喜びと祝福の言葉を送りたい▼特に今の日本は、東日本大震災の復興に全力を傾けている。そういうときに、日本国民に与えた感動と勇気は計り知れないものだ。劣勢に耐え、チャンスを逃さない集中力と組織力は、いくら賞賛しても足りないだろう▼話は変わるが、わが韓国でも喜ばしい出来事がつい最近あった。6日深夜に決まった2018年冬季五輪の開催地に江原道の平昌が選ばれたのだ。数年がかりで政・財・官・民が一つになって取り組んできた結果といえよう。関係者はもとより、諸外国の人までが熱い祝福を送ってくれた。実に感動的だった▼ところが韓国最大野党である民主党の孫鶴圭代表が「江原道は分断道。平昌五輪が北東アジアの平和に寄与するよう、南北共同開催を真剣に検討したい」と話した。孫代表だけでなく、与党ハンナラ党の大物議員も騒ぎ出したほどだった▼常識を疑うしかない。国際オリンピック委員会の規則では、1カ国・1都市開催が原則。南北共催を考えていたなら、なぜ当初からそのような提案をしなかったのか。孫代表の、単なる人気取りのための思いつきなのか。北韓との特殊なルートを通じた働きかけによるものなのか。真相を知りたいものだ。爽やかななでしこジャパンを少しは見習ったらどうか。


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