従北勢力にとっての6・15=編集余話 瞻星台

日付: 2011年06月21日 23時54分

 今年も「6・15南北共同宣言」記念日がすぎた。韓国国内の従北勢力などは、李明博政権の対北政策を変えるように訴え、さまざまな行事を行っている。ここ日本でも「韓民統」や朝総連が連帯して「わが民族同士」というスローガンで李政権に圧力をかけている▼そもそも「6・15宣言」は、韓国の憲法を無視し、いやむしろ憲法の実質的な効果をなくすために行われたものだといわれている。韓国の最高意思決定機関である国会での決議もないまま、当時の金大中大統領が独断で行ったものだ▼「低い段階での南北連邦制」をうたっているが、一体「低い段階」とはどのような段階を言っているのか、まったく説明がない。大韓民国憲法は第1条で、韓国が民主共和国であることを明示している。また第3条では領土を「韓半島及びその付属島嶼」としている。主義主張が異なる“金氏王朝"がどのように連邦となるのか。「わが民族同士」というスローガンに酔っているのか▼国内外の従北勢力はこぞって李政権の対北政策是正を求めているが、南北交流そのものを阻害する要因を作っているのは、まぎれもなく金日成・金正日政権だ▼昨年北韓は、世界が注目する中、堂々と3世代の世襲を宣言してのけた。そして周囲が黙っているうちに韓民族にとって恥ずかしいかぎりの世襲を実現した。北はいまだに11カ所の強制収容所を持ち、国民の人権をかえりみず「金王朝」の強化にひた走っているのが現状だ。なぜ従北勢力は、「北」の人権問題や金王朝の世襲問題には触れようとしないのか。まったくおかしな話である。


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