震災ルポ 津波が宮城を襲った ここで、生きる⑤

従業員をまもる 多賀城市 崔正一さん
日付: 2011年04月13日 00時00分

民団の支団長(手前)と話す崔さん

 崔正一さん(56)も多賀城市内で韓国料理店を営んでいる。20代から飲食業一筋。「これしかできない」と、5人家族の大黒柱は一日も早い営業再開を目指す。
 常連客にも応援された。「やめるとそういう人たちとの縁が切れる」と話すが、再開後に客足が戻るかが目下の気がかりだ。再建には最低500万円はほしいが、借り入れができるかはわからない。知らない土地で一から店を始めるリスクは負えない。「従業員を無職にすることは絶対にできない」。この一心に突き動かされている。


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