東日本大震災 死者2000人超、不明数万人

韓国政府が緊急救助隊派遣 在日同胞にも被害甚大
日付: 2011年03月16日 00時00分

マグニチュード9.0の巨大地震により、東北地方を中心に多数の死者・行方不明者が出ている。写真は地震直後に茨城県北茨城市を襲った津波(11日。写真=連合ニュース)
 11日午後2時46分発生したM9・0の東日本大震災での死者は14日現在、2000人を超し、とくに津波による安否不明者は数万人に上るという被災実態が明らかになりつつある。避難している人は53万人を超す。自衛隊や警察、消防などが13日は6万人以上の態勢で救助・捜索にあたった。巨大地震が誘発した福島原子力発電所事故は放射性物質飛散の事態を招いている。日本の自然災害史上最大規模の被害だ。韓国政府は14日、102人の緊急救助隊を派遣した。岩手、宮城、福島の津波被災不明者の中には在日韓国人も含まれている恐れもある。地震による在日韓国人死者は2人出ていることが判明した。在日同胞にも被害甚大だ。

 東日本大震災の被災地で明らかになっている被害状況は甚大だ。各都道府県や警察庁がまとめた死者数は14日現在2000人を超えた。
 毎日新聞が伝えた14日午前0時現在の死者数は、北海道1人、青森県3人、岩手県531人、山形県1人、宮城県1979~2079人、福島県420人、栃木県4人、群馬県1人、茨城県19人、千葉県14人、東京都7人、神奈川県3人となっている。
 津波による行方不明者は、岩手県山田町、大槌町、大船渡市、陸前高田市、宮城県気仙沼市、南三陸町、女川町、石巻市、東松島市、仙台市若林区、名取市、福島県相馬市、南相馬市など各地で遺体が収容されている。
 約1万人の安否が不明だった宮城県南三陸町では14日、1000体程度の遺体が確認されたという。
 朝日新聞が14日伝えた岩手県災害対策本部が得た情報によると、安否不明者数は釜石市が約3万1000人、大槌町が約1万2000人、山田町が約1万人の住民と連絡が不通だ。市外や町外に避難している可能性もある。陸上自衛隊は12日、陸前高田市と大槌町で水没した車などから計300人以上の遺体を確認した。山田町では60人以上の犠牲者が出ているもようだ。
 避難している人は宮城県で約15万人、福島県で約13万人など約53万人に上っている。
 在日韓国人の被害状況は明らかになっていないが、仙台市内の在日韓国民団宮城県本部関係者の話では宮城県下の400世帯の同胞世帯のうち、気仙沼、石巻、名取、若林地区に住む世帯は60世帯くらいある。13日夜8時現在、これらの世帯と連絡が取れていないという。13日に塩釜の団員が仙台駅前の県本部に訪ねてきて「家が浸水した」と告げ、引き返したという。盛岡市内の同胞経営の遊技店ではガソリンが切れ、14日朝も、三陸海岸沿いの店舗のスタッフや家族の安否を電話で確認していた。いわき市浜通りなど福島県沿岸の町に住む同胞の安否も気遣われる。同県本部では14日午前現在、一軒ずつ安否確認作業を進めている。


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