趙甲済
中東の民主化革命を起した色々な要因-「失業率の高い若年層」、「76%の普及率を示す携帯電話」、「長期執権」、「世襲試図」、「独裁者の健康悪化と老齢化」、「チュニジア事態という契機」、「警察に対する憎悪」の中で、北韓に無いものは携帯電話の普及と「何かの契機」だ。北韓の携帯電話は約30万台で全住民の1.5%に過ぎない。中東には無かった崩壊要因が北韓にあるものもある。国力が数十倍もある大韓民国の存在だ。
韓国が持つお金、人権など民主主義の原則や情報を北韓政権に投射すれば、中東革命の余波を平壌に伝えられる。政府と民間人、与野党の政治勢力が北韓民主化運動に乗出さねばならない。民主的原則を堅持することが革命輸出戦略の核心だ。
1.政府と与野党は、金正恩へと政権が渡される3代世襲の企画を公式に批判しなければならない。金正恩が公正な選挙を通じて指導者として選出されねば相手にしないという条件を付けねばならない。
2.政府と与野党は、北韓政権が北韓住民に民主的基本権を保障しないと対北支援は不可能だという立場を闡明しなければならない。特に、ナチスによる「ユダヤ人収容所」よりもっと劣悪な「強制収容所」を廃止しないと責任者らを国際法廷に立てると警告しなければならない。
3.与野党は、北韓政権の要人たちに北韓住民に反人類的人権弾圧を恣行し続けると、統一後も控訴時効なしで処罰することを前以て警告すべきだ。天安艦爆沈、延坪島挑発など大韓民国にテロおよび戦争犯罪を犯した者に対する処罰も闡明して置かねばならない。
4.戦争犯罪者やテロの指令者の身元情報を韓国に提供する人々に対する報奨金も提示する必要がある。中東事態を知らせるビラ、CD、テープ、USBなどを風船で空が真っ黒になるほど北へ送り、北の市場でも売られるようにする。
5.政府と政治家と国民は、「北韓に民主化革命を起こすことが統一への道であり、北核解決の唯一の道で、憲法に忠誠する道である」という事実に合意せねばならない。民主党と民主労働党が北韓の民主化運動に参加することを拒否すれば、彼らは自動的に従北-親独裁勢力になる。われわれは南韓の親独裁勢力を先に制圧することで、金正日を不安に、住民たちを勇敢にさせることができる。
6.去る3年間対北無条件支援を中断したら、配給に依存してきた体制の核心勢力である軍人と平壌住民たち(労働党幹部含む)が苦しくなった。「民乱」より「軍乱」の可能性が高くなった。
われわれの圧倒的な国力を総動員して北韓の民主化のための圧迫を続ければ、北韓は必ず変わるようになっている。経済力が100対1の関係で、100が1を相手に力を使えばどういう事でも起せる。中東の革命が中東の独裁者たちを震わせている今がチャンスだ。金正日の不安と住民たちの不満を深化させれば決定的契機は自ずと訪れる。
北韓は今まで南韓の内政にしつこく干渉してきた。国家保安法の撤廃、駐韓米軍撤収、いわゆる「長期囚」送還などを要求し、金大中拉致事件が起きたら対南対話を一方的に中断した。「長期囚」送還の要求は金大中政府の時受容れられた。われわれもそうすれば良い。人類の普遍的価値に立脚した要求と圧迫を北韓政権に向けて集中させれば、北は必ず変わることになっている。
分析家や論評家、あるいは見物人から脱皮して歴史の創造者の役割を自任せねばならない時だ。歴史は行動する人々のものだ。