元米空軍参謀総長がゲイツ国防長官の嘘を批判

「われわれが、リビアのような3流軍事国家を相手に飛行禁止区域を運営できないなら国防予算を削減して他のところに使わねばならない。」
日付: 2011年03月11日 02時47分

趙甲済
最近米国のオバマ行政府がリビア事態を置いてふざけているのを見ると、あんな組織に韓国の安保を任せて自分たちは政争とウェルビーイングに耽溺する韓国の事大主義者たちが憎くなる。
 
オバマ大統領とヒラリー国務長官は、リビア国民が素手で立ち上がってベンガジを占領し、武装反軍になって、トリポリに孤立したカダフィを追い詰めるや、「カダフィは辞めねばならない」、「(反軍に)あらゆる支援を惜しまない」と激励を惜しまなかった。国連安保理の対カダフィ制裁にも賛成した。
 
反軍側は早くから、(国際社会が)「飛行禁止区域」を設定して、カダフィの戦闘機が民間人を殺傷するのを防いでくれと哀願した。今日も、リビアの東部地方を掌握した反軍を代表する過渡政府首班のムスタパ・アブドル・チャルリルはCNNとのインタビューで、「国際社会が直ちに飛行禁止区域を設定してくれること」を要求した。「設定時期を遅らせるほど死傷者が増える」と付け加えた。あまりにも当然で執行は容易な要求事項だ。だが、オバマ政府は一歩下がった状態だ。ゲイツ国防長官は、「飛行禁止区域を設定する前に先にリビアの飛行場を爆撃せねばならない」と言い難色を見せた。ヒラリー長官は、当初の約束を簡単に破棄し、「米国が単独で介入できない。国連の名でやらねばならない」と下がった。
 
今日付けのニューヨークタイムズのニコラスD. クリストファー記者は、自分のコラムでゲイツ長官の主張が真っ赤な嘘であることを暴露した。彼は元米空軍参謀総長メリル・メグピーク大将(予備役)をインタビューした。メグピーク将軍は、「飛行禁止区域を設定するのは簡単だ。イラクでやったように飛行場を爆撃しなくても良い。米戦闘機がリビア上空を何回か飛ぶだけでもカダフィの戦闘機らは注意する。地中海に配置された米航空母艦がカダフィの宣伝放送や軍の通信を電波攪乱するのも容易なことだ」と言った。彼は、イラクとアドリア海の上空に設定された飛行禁止区域を運営してみた人だ。将軍はこう付け加えた。
 
「われわれが、リビアのような3流軍事国家を相手に飛行禁止区域を運営できないなら国防予算を削減して他のところに使わねばならない。われわれができないなら、いったい誰ができるというのか。飛行禁止区域を設定したらカダフィ軍隊に大きな衝撃を与えるだろう。設定するという発表だけでも影響を及ぼせる。」
 
米国は、1956年のハンガリー蜂起、1968年のチェコ蜂起を支持したが、ソ連軍が侵攻して鎮圧する時は何の行動も取れなかった。オバマ行政府が、ソ連軍の10万分の1にも及ばないカダフィを相手にしてこのように虚弱な様子を見せると、米国の友好国らは考えを変えねばならない。
 
米上院外交委員会委員長のジョン・ケリー議員は、「これではリビア国民を救える機会を誰が逃したのかという論争をしなければならないかも知れない」と言った。クリストファー記者は、リビア軍関係者と随時通話するが、一時反カダフィになったこの人物が最近は親カダフィに戻ったと言った。米国の断固としない態度がカダフィ陣営を強化させているということだ。
 
こういうオバマなら、もし金正日が奇襲南侵してソウルを包囲した後、「現位置で休戦しよう。応じないと原爆を使う」と脅したら、米軍を韓国へ増派しないはずだ。「韓米同盟があるが、われわれは残念ながら核戦争になるかも知れない韓国にわれわれの息子や娘たちを送れない」と言うだろう。
 
だから韓国の生きる道は自衛的核武装のみだ。こういう米国に自国の安保を任せるのは、腐った縄を頼りに仁寿峰の岩壁に登るのと似ている。自国領土に外国軍隊が駐留すると国民の精神状態が弱くなる。無料の安保は無い。韓米同盟は安くて便利だが、国民の精神状態を蝕む毒がその中にある。共同体を護ろうとする戦争意志と自己犠牲の精神が弱くなれば危機が訪れる。紙面や画面をセックススキャンダルで埋め尽くす韓国の言論を、瘦せたオオカミのような北韓政権が見ている。
 

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