金成昱
*当時の行事を報道した「民衆の声」のキャプチャー写真
国内の自称進歩勢力の善と悪の基準は、普遍的価値と余りにも掛離れている。民族反逆集団の北韓政権は庇い、可哀相な北韓住民の苦痛は徹底に無視する。
仏教人権委員会(共同代表:真寛、志源)という進歩(?)団体は、2003年11月20日東国大学校常緑院で、リビアの独裁者・カダフィと段炳浩民労総委員長(当時)に、第9回仏教人権賞を授与した。カダフィへの授与は駐韓リビア大使が代わりに受賞した。
仏教人権委員会は受賞者として選定した理由を、「リビアの国家元首カダフィ指導者は自由、定義、平等の大義を支援するために遂行してこられた先駆者的役割を高く評価し、高貴な人品に対する賛辞と、平等で正義の社会建設を主唱するヒューマニズム的な思想に対して全面的な信頼を送る」、「民族と民衆のために総身で献身した指導者であるという点でカダフィ国家元首を仏教人権委員会の審査委員全員一致の決議で受賞者として選定した」と発表した。
さらに驚くべきことは授与式への参加者たちだ。当時「民衆の声」の報道によれば、授賞式には法長曹渓宗総務院長、雲山太古宗総務院長、洪起三東国大学校総長など仏教界の人士たちはもちろん、金昌国国家人権委員会委員長まで参加した。
自称進歩勢力のカダフィ称賛はここで終わらない。「左派の大物」だった故李泳禧教授は、自叙伝「対話」(2005年)の中で、「新生独立国家であるリビアで、クーデターで西欧帝国主義の傀儡王朝を転覆したカダフィは、直ちに西側帝国主義資本が所有した油田の国有化を断行しましたよ。これはアラブ世界の人民が、決定的に西側資本主義の搾取を拒否する抵抗だったよ」とし、「国内の現実からの窒息と絶望状態から解放されるような喜びを感じた」と回顧した。
カダフィへの称賛はもちろん真実に基づいた主張でない。レーガン大統領は1986年米空軍にリビアを爆撃するよう命令したが、テロを支援しながら国民を弾圧するカダフィを「中東の狂犬」と呼んだ。カダフィの最近の行動は、「狂犬」という言葉が誇張でないことを示している。外国人傭兵を雇い街頭の人々を無差別に射殺するようにしては、屍身を片付けてから、「すべてのことが正常化したから仕事場に復帰しろ」と言う。言葉通り殺戮者であるのだ。
国内の自称進歩勢力の従北的様態は、金正日はもちろん、瓜二つのカダフィ擁護にまで繋がる。普遍的価値に反する彼らの様態は順理からあまりにも掛離れている。カダフィが消えるように金正日も消え、進歩然とする従北勢力も歴史のごみ箱に入るだろう。韓半島の金正日勢力の滅亡は逆らえない必然であり、それが世の中の道理である。