趙甲済
李明博大統領とハンナラ党の「改憲」推進方式は、最小限の政治的倫理もない。建物に喩えると構造を変えるのが改憲だ。建築家が建物主にどのように改築するという話もせず、むやみに改築しようと提案する格好だ。建物に住む主人は何の不満もないのに、建築業者が金を儲けるためそう提案するのだ。それも余りにも野暮ったく。
観光業に喩えれば、行先も告げずお客さんを募集するようなものだ。お客さん(観光客)が「これはどこへ行く観光団ですか?」と尋ねると、(無礼に)「訊くな」と答える。「訊くな」観光式の改憲作業が成功するはずがない。政治生命をかけてもできるかどうかなのに。出来もしない改憲を推進して私益を 図ろうとする者らがおり、この者らに乗られる阿呆たちがあるだけだ。
「改憲」推進勢力が、未だ改憲の内容を明らかにできないのは、それだけ切実な改憲の理由がないという意味だ。最近のエジプトや1987年以前の韓国の例で見るように、改憲の客観的理由が存在しても力が後押しされなければできないのが改憲だ。ウェルビーイング族体質のハンナラ党が改憲するなら、それは従北勢力と野合して国益を売ることの外は無い。
ことハンナラ党は、大韓民国を仮の建物くらいに見ているようだ。