趙甲済
交通事故に遭えば、被害者は加害者に損害賠償を要求する。車の修理費がいくら、治療費がいくら、仕事が出来なかったことへの賠償、精神的衝撃に対する賠償などだ。加害者の過失が重いと刑事処罰を要求する。
昨年の11月23日の北側の延坪島無差別砲撃に対して、李明博政府は糾弾や警告だけで、被害補償も、責任者の問責も公式に要求しなかった。不平ばかりで文書でなされた要求事項が何も無い。
4人の死亡に対して懲罰的賠償金で40億ドル、負傷者に対する賠償金20億ドル、物質的被害に対する賠償金10億ドル程度は要求せねばならない。同時に、砲撃の命令線上の責任者に対する問責も要求すべきだった。再発防止のために延坪島の対岸の北側海岸砲の撤去も要求できる。
これに応じないと、開城工団の賃金支給を中止し、海外の北韓政権財産への差し押え措置を講じ、赤十字会談を含む一切の対話や南北交流を断絶し、天安艦と延坪島挑発責任者に対する報復作戦を開始してこそ、大韓民国は協会でなく国家と言えるのだ。
政府の姿勢を見ると、北側が曖昧な用語で「遺憾」さえ表明すれば、これを謝罪と看做し天安艦と延坪島挑発を無かったことに処理しそうだ。
対北糾弾ばかりで、具体的な賠償要求がないと、時間が経つことで国民の脳裏から挑発の記憶は薄れていくだろう。金正日の悪行を数字として残してこそ忘れない。