趙甲済
1972年8月、南北赤十字本会談が平壌で開かれた(*右写真)。朴正煕大統領は帰ってきた南側代表団の李範錫氏一行を励ます席で、北韓当局を相手する時の指針を下した。
朴大統領はこの指針で、「北の為政者らとわれわれが同じ血筋だと考えるのは誤算だ」と指摘した。李明博大統領は今日(12月23日)、「北韓の挑発に対して忍耐すれば変わると思ったが、そうでなかった」という要旨の話をした。金正日を同族と誤解した大統領の率直な告白であった。
「民族」とは種族の概念でない。政治的概念だ。共通の伝統と歴史を尊重し共同体を壊さない人を同じ民族と言えそうだ。韓国史の伝統を否定し破壊してきた金正日は同じ民族でないのだ。
こういう金正日を同族と前提して「わが民族同士で統一することにした」(6.15宣言)とたわごとを言ったのが金大中だった。
<朴正煕の南北赤十字本会談への指針:
1.平壌であった出来事は公式・非公式を問わず全部報告しなければならない。
2.共産主義者と接触する時は事前に戦略を立ててからやらねばならない。
3.北の為政者たちとわれわれが同じ血筋だと考えるのは誤算だ。
4.わが赤十字社は人道的事業だと思うが、北側は政治的事業だと思う。
5.北側要人たちの一言一言はすべて政治的だ。
6.われわれが言う一言一言には信念が盛込まれていなければならない。
7.酒を飲む時も相手が共産党である事実を忘れるな。
8.北韓の人々とはどんな場面でも感傷的になるな。
9.北韓が南韓言論を批判したら諮問委員たちは直ちに反駁せよ。
10.代表団と諮問委員は緊密に協議し、毎晩その日のことを総括せよ!>