離散家族 再会定例化なるか?― 時間との闘い

南側、日に11人ずつ世を去る現実
日付: 2010年11月10日 00時00分

 5日で、1週間の南北離散家族再会行事が終わった。今度の行事では830人の家族が再会の感激を手にした。が、肝心の親子再会や夫婦再会は4件のみ。離散第1世代はすでに世を去ったということだ。韓国は再会定例化と南北それぞれ5000人、計1万人規模の生死・居所確認を提案してきたが北は応じていない。(ソウル=李民晧)

  現在南側で離散家族情報統合システムに登録した人は12万8000人余り。そのうち4万5000人が血肉と会えぬまま故人となった。生存者8万3000人の75%が70歳以上の高齢者だ。
 現状況で一番合理的な方法は南北間の再会行事の定例化。この問題を議題に10月開城で南北赤十字会談が開かれたが、北韓が見返りに外貨をもたらす金剛山観光事業再開を要求して立ち消えになった。25日、南北は開城で赤十字会談を開くが、定例化に妥結できるかは悲観的だ。北韓が金剛山観光再開だけでなく、大規模なコメ支援をリンクさせる立場を撤回しない可能性が高いからだ。今度開催された再会行事は北韓の提案で実現することになったが、双務性が原則の再会事業に、北側のこうした要求を受け入れるべきでない。
 再会した離散家族は深刻な後遺症に苦しんでいる。かなりの家族が外傷後ストレス障害や不安・うつ病などを経験している。再会後の手紙のやりとりさえ不可能であるため心の傷は深い。むしろ会わない方がかえってよかったという自嘲を吐露する家族が少なくない。
 1985年以後18回実現した南北離散家族の再会行事。南側だけで推計すれば、離散家族は1日に11人が離散の恨みを晴らせずに世を去っている。北韓は南側が提案した南北それぞれ5000人規模の生死・居所確認に応じるのか。家族は希望の火種を手放していない。


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