金成昱
従北勢力がいわゆる「南北交流協力」を利用して北韓の対南赤化指令を遣り取りしてきた事実が次次に明らかになっている。
ソウル中央地検の公安1部(部長李・ジンハン)は11月9日、「韓国大学総学生会連合(韓総連)」の祖国統一委員会の元幹部金某(女. 35)氏をスパイ嫌疑で不拘束起訴したと発表した。
警察の報道資料によると、金氏は、「韓総連」を背後で操縦してきた地下(under)核心幹部として、2003-2004年間「韓総連」傘下の「ソウル大学生総連合」の祖国統一委員会政策室長、2005- 2006年間「韓総連」祖国統一委員会の政策室長を務めた。
金氏は、また「6.15実践南側委員会」の実務者の資格で南北交流行事に参加するなど2003-2008年間、政府の承認を得て北韓20回、中国2回など総22回の訪問を通じて北側の指令を受けてきた。
金氏は「地域別大学の性向」など各種資料を収集して北側に報告した。また「韓総連、韓国大学生連合(韓大連)の現況」、「韓総連闘争計画および闘争事項定例報告」、「某政党を落選させるための役割方案」、「反統一勢力を制圧するための韓総連の闘争の役割」などを北韓側に報告してきた。
「南北交流」をスパイ活動空間として活用した事例はもっとある。去る6月密入北した韓相烈「韓国進歩連帯(進歩連帯)」常任顧問や韓忠穆「進歩連帯」共同代表なども、2006年4月開城で労働党統一戦線部所属工作員に会って「反米・反保守闘争を強化せよ」などの指令を受けて「平沢米軍基地反対」、「韓米FTA阻止」など示威を展開した嫌疑で7月に拘束された。
「進歩連帯」の韓忠穆共同代表と一緒に崔・ヨンオク自主統一委員会副委員長、鄭大演元執行委員長なども2004年から2007年まで中国の瀋陽などで労働党統一戦線部所属工作員に会って「マッカーサー銅像撤去闘争を展開せよ」、「駐韓米軍撤収闘争を一層激しく展開せよ」などの指令を受けて活動してきた嫌疑で7月に拘束された。
他にも「統一ニュース」(インターネット)によれば、「6.15実践南側委員会」釜山本部(常任代表李ジョンイ)の都・ハンヨン事務局長、張・ヨンシム前執行委員長は、2007年と2008年の6.15実践共同委員会の実務接触に参加し、北側の指令を受けて活動してきた嫌疑で取調べられている。
11月9日起訴された金氏などは、政府の合法的経路で北韓を訪問して北側の指令を受けた嫌疑の共通点がある。従北勢力の北韓訪問がスパイ活動のため機会として利用されてきたのだ。
警察の報道資料によれば、「韓総連の祖国統一委員会政策室は、韓総連の特別機構として平壌から闘争指針などの指令を受けて韓総連の反米・反政府闘争路線などを樹立する核心機構」であり、「金氏は、北韓の指令を受けて韓総連の闘争指針や計画を樹立して事実上韓総連を指導してきた」と指摘した。
金氏は、また「金日成の死体安置場所である錦繻山記念宮殿(*左写真)を参拝し、金日成と金正日への忠誠の誓い」もやったと伝えられる。
*上の写真は、統一部の南北出入事務所