金8!銀3!銅6!在日同胞チーム王座奪還!

【慶南国体特集】 海外同胞部門で4年ぶり
日付: 2010年10月27日 00時00分

閉幕式で優勝トロフィーを掲げる金昭夫団長(中央)
総合優勝に歓喜の閉幕式

 10月12日に閉幕した第91回韓国国体の在外同胞部門で、在日同胞チームが4年ぶりの総合優勝に輝いた。6日の開幕前には「優勝しないと帰れない」と意気込んでいた金昭夫引率団長をはじめとする選手団251人は、喜び勇んで会場となった慶尚南道を後にした。(溝口恭平)

 
第91回韓国国体が閉幕した12日、晋州の夜空に金昭夫団長の体が舞った。
 「優勝しないと帰れない」。開幕を前にした結団式で冗談めいて語る金団長の口元には、緊張の色が浮かんでいた。
 過去3年、在日同胞選手団は韓国国体の在外同胞部門で毎回優勝候補に挙げられながら、あと一歩のところで総合優勝を逃してきた。
 「王座奪還」を掲げて3年目の今国体。最初にメダリストが決まるゴルフで、在日同胞選手団はいきなり金メダル3個と銀メダル1個を獲得。チームは波に乗った。

 毎晩午後8時30分から各競技の監督を集めて行われる会議で、早速ゴルフの結果が報告された。翌日には監督から各競技の選手に伝わり、選手に喜びが広がった。「次は我々が」という雰囲気が生まれた。
 ゴルフの勢いを繋いだのがボウリングだった。競技初日の7日に劇的な金メダル獲得。その後は金こそなかったが、メダル獲得を重ねた。
 次いでスカッシュ男子で朴起男選手が金メダルを獲得。卓球男子では金載鉉選手が金メダルに輝いた。前大会金メダル3つだったテニスでは、思わぬ強敵の前に男子は苦戦。しかし女子複で朴(王へんに世)禛・李允炯ペアが優勝した。スカッシュ、卓球、テニスともに選手団本部から遠く離れた場所での試合になったが、チームの勝利に貢献した。
 最後に金メダルを獲得したのが、近年実力を発揮しきれずにいたサッカー。今大会から在外同胞部門がメダルカウント方式で争われるようになったため、どの競技も「まず金メダル」という
(写真上から)国内選手との試合に臨んだ競泳一般女子平泳ぎの蔡知怜、同高校女子バタフライの林泫珠、柔道73キロ以下級の金琳煥の各選手
明確な目標があった。
 国内選手と争う競技でもメダルが生まれた。
 高校男子柔道73キロ以下級では、金琳煥選手が銅メダルを獲得。66キロ以下級から階級を変更したばかりで体重が足りなかったにもかかわらず、優勝者相手に判定まで持ち込む善戦を見せた。
 メダル獲得こそならなかったが、競泳では蔡知怜選手が平泳ぎで4位、林泫珠選手がバタフライで8位に入賞した。
 在日同胞チームが獲得したメダル数は、最終的に金8銀3銅6個。準優勝の在米チームが金6銀4銅7個で、3位の在フィリピンチームが金4銀1銅4個だった。
 なお、今大会も梁山市施設管理工団(理事長・崔根律)から業務支援スタッフが派遣され、在日同胞選手団の後方支援に回った。
 次回の第92回国体は来年10月、京畿道で行われる。


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