趙甲済
「こいつは人民の敵だ。一人だけ良い暮らしをするため貧しい人民らを虐めている。こいつは戦争狂だ。戦争ごっこで罪のない市民らを殺傷する。この奴は平和の敵だ。夥しい家庭の平和を破壊する奴だ。殺すべき奴だ。この奴を打倒しよう!」
申告を受けた国家保衛部が直ちに出動し、この若者を捕らえて尋問し始めた。
「そう、君が言ったそいつとは誰だ?」
「は? そいつですか? そりゃブッシュ、そいつでしょう。」
保衛部の捜査官は急に態度を変えてからこう言った。
「同志! 良くやった。それでは帰っていいよ!」
この若者はドアをあけて出かかったところで振返って尋ねた。
「ところで保衛部員同志、同志はそいつが誰だと思ったのですか。」