趙甲済
金正日の長男・金正男が、「個人的に3代世襲に反対する」と言い、「北韓鮮」という単語の代りに「北韓」という言葉を使ったことは衝撃的だ。金正男は、10月11日放映されたTV朝日とのインタビューで、世襲の動きが急がれていることに対して「それなりの内部的問題があったと考えるが、それを私が論じることは不適切だと思う」と話した。金正日の健康状態に対しても「申し上げられない」と言及を避けた。彼が金正恩に北韓(住民)の生活を潤沢にせねばならないという注文をしたのも印象的だ。
「3代世襲」や「北韓」という用語は、韓国で使うもので、北韓の人々は絶対に使えなくなっている。労働党幹部がこういう用語を使ったら強制収用所行だ。金正男は外国生活をしながら知らず識らずのうちに韓国の影響を多く受けたようだ。北韓住民の暮らしを向上させろとの忠告も反党的だ。今の生活水準がめちゃくちゃだという指摘である同時に、改革開放をしろとの注文であるからだ。
金正日の息子が反動分子のような話を公開的にしたわけだ。2年前まで想像できなかったことが起きたのだ。この発言が権力層内部の葛藤を知らせる信号弾になるかも知れない。北韓は変わりつつある。80%の住民が配給でなく市場を通じて暮らす。それほど市場経済化された。金正日の息子が父の路線を公開的に批判した。それも敵国の言論とのインタビューを通じて! 平壌では今何かが起きている。
ところで、金正日の息子も反対する「3代世襲」を反対しない民主労働党と民主党議員らの脳や心臓の構造が知りたい。