金正日の最有力後継者とされる三男ジョンウン氏の“後継固め"が進んでいる。ジョンウン氏の肖像画とバッジが既に大量製作されたとも伝えられる。(編集部)
米国の自由アジア放送は最近になり、6月にジョンウン氏の指示で大同江近隣の果樹園が40万坪から180万坪に拡張されたと報じた。ジョンウン氏の指示による果樹園造りは、北韓全土に広まっているという。
韓国の北韓向け民間短波ラジオ「開かれた北韓放送」は15日、北韓でジョンウン氏の肖像画とバッジが4月末から大量に製作されていると報じた。同放送は、北韓高官の情報として、バッジと肖像画は、北韓万寿台創作社1号創作室で大量に製作されたと報道。バッジの存在は、複数の人々によって確認されているという。
金正日の肖像画は金正日が後継者として台頭した80年代初めから公式に使われた。バッジの使用は金日成が死亡した94年からだ。
北韓が後継固めを急ぐ背景には、従来の金正日健康不安だけでなく、米国が本格的な対北韓制裁を検討していることも影響していると見られる。先代の時とは違い、短期間の後継作業が行われていることに真偽を疑う声が出ているものの、事実だとすれば金正日政権がかなり切迫した状況に追い込まれていることの証拠とも受け取れる。