趙甲済
ある高位脱北者は金正日が金・ジョンウンを後継者として内定したという主張に懐疑を示しこう話した。
「内定されたのが事実なら、何かの職責を持たねばならないのではないのか? 今北韓住民たちは金・ジョンウンに対して名前も顔も知らない。彼が何の業績をあげたのかも知らない。この点で金正日と違う。北韓住民は1960年代から金正日を知っていた。そのような金正日を後継者にするため金日成は出生地を白頭山と操作するなど無理をせざるを得なかった。金・ジョンウンが労働党の幹部に任命されるのでもなく、神的存在である首領になるのに、いくら独裁体制とはいってもこういう青二才に北韓住民が納得するだろうか? 青二才が首領だって? 彼が登場すると北韓住民たちは、「金・ジョンウン? 君は誰だ?」という反応を見せるだろう。金日成と金正日が(自らへの)偶像崇拝を助長し、首領の資格を高め過ぎておいた。これが金・ジョンウンには不利に作用するはずだ。息子を後継者として出すためには父の調子が良い時でなければならない。今がそういう時なのか?」
北韓住民も「金・ジョンウンて? 君は誰だ?」という反応を示すはずなのに、韓国の大統領安保首席秘書官という人物は公開席上で「後継者と内定された方」と表現した。こういう発言が逆に北韓へ流れて金・ジョンウンの世襲体制の構築に利用されるかも知れない。