北韓にいる聡明さんへ

日付: 2009年12月08日 19時04分

柳根一
私は北韓に住んでいる仮想のあなたに、これから手紙を書こうと思います。あなたをインテリの働き手と設定します。あなたの名前は聡明とします。
 
聡明さん、金正日が国をあのように運営していいのですか? 300万人を餓死させました。総てがアメリカ帝国主義の反北策動のためだったと言ったそうですね?しかし、アメリカのせいだけで、自分の責任はありませんか? 北韓が今のようになったのはアメリカのせいでなく、金正日が統治を誤ったためです。何を誤ったのかですか? 閉鎖主義、市場への敵対、首領一人統治、極度の統制、人権蹂躙がそれです。
 
金正日ほどの暴政と総体的な失敗を犯した人は権力の座から引下ろされれば生残れません。それで彼は死なないため背水の陣を敷きました。彼は、自らの権力の座を絶対に手放せません。背水の陣とは何ですか? 核武器を作って心中しようと出ることです。
 
仮に、アメリカがそのため仕方なく「グランド・パゲイン」(一括妥結)に応じたとしましょう。それでも金正日の危機は去りません。食べて生きるためには、ある程度の市場を許さねばならないのに、これが少しだけ大きくなっても金正日は夜寝られません。「あれが私を食うのではないのか」と心配になるからです。それでまた市場を押さえ付けます。今度の「貨幣改革」のように、ですね。それでは北韓住民の民心がまた揺動します。経済が良くなるはずがありません。
 
一応、核武器を放棄する場合は、アメリカと平和協定を締結し、その勢いに乗って米軍の撤収、国家保安法撤廃、南韓内親北勢力の合法化を引き出してから、「連邦制」へ行こうとするでしょう?そしてその過程で南韓の保守右派を粛清しようとするでしょう?しかし、思い通りにならないはずです。核を放棄すれば、金正日は二度と恐喝や瀬戸際戦術ができません。
 
韓国国民や大韓民国の国家権力も、政権が左派に掌握されない限り、そう易々と原爆もない北韓の戦術や恐喝に簡単にやられないはずです。その間に金正日は死にます。金正日死後の政権らは金正日のようなカリスマをもって統治できません。恐らく長く持ちこたえられない弱体政権になるはずで、権力闘争が起きるでしょう。
 
このような絶体絶命の瞬間に聡明さんはどういう選択をしますか? 党・政・軍の「物事が分かる人々」と共に北韓の漸進的な改革開放を推進し、北韓を正常国家に近いものに変える作業を進めて下さい。そして、「南朝鮮革命論」を素直に廃棄し、対南工作を中断して下さい。
 
アメリカと韓国は絶対に北韓に対して武力侵攻をするはずがありません。そちらにはなお中国という背景があるのではありませんか? だから安心して、金正日が死んだ後の北韓地域で、まず住民たちが飢えて死なない程度の、そして病院の治療が受けられず死ぬことがない程の新しい体制から作る計画を立てなさい。
 
北韓がそのように10年くらいやってみれば、大いに変わるではないでしょうか? そうなれば、統一問題を徐々に議論してみましょう。その間はビザさえ取れば南・北韓の住民が互いに訪問して、特に北韓住民たちが目を覚めるようにして、外の世界に対する彼らの見聞と認識を広げてあげましょう。いつまでも人々を無知蒙昧の状態に閉じ込めておくわけにはいかないではありませんか? われわれは開明の近代国家を創るべきで、監獄や収容所を作って運営しては堪らないではありませんか? 聡明さんも、自由、民主、人権、福祉、法治、権力の分散、権力交代...のような用語に次第に慣れて下さい。
 
柳根一の耽美主義クラブhttp://cafe.daum.net/aestheticismclub 2009 12/7

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