街上に転がる金日成肖像画の切れ

3日の明け方、新義州市彩霞洞の「5.1通り」で5000ウォン札束がまかれたが誰も拾わなかった。
日付: 2009年12月04日 13時32分

金・ジソン(自由北韓放送局長)
17年ぶりに電撃断行された北韓の貨幣改革が、南韓社会にも少なくない衝撃と関心を引いている中、北韓社会は現在混乱を極まり涙の海だという。
 
貨幣交換問題で自殺したという人、狂ったという人、衝撃で倒れたという人など、色んな経緯で混乱する中、北韓内部ではすでに尋常でない事件が起き始めて人々の注目を集めている。
 
自由北韓放送局の新義州通信員によれば、123日の明け方、新義州市彩霞洞の「5.1通り」で5000ウォン札(旧券)がまかれた事件が発生して保衛部に非常が掛かったという。それも燃やし切れなかった札束である上、金日成の肖像が入っている高額券のため、人々に一層大きな衝撃を与えたという。ところが、問題はその札束が暫く街上にそのまま放置されていたという点だ。行き来する多くの人々に踏みにじられた後、誰かの申告で全部収去されたという。
 
この事件に対して通信員は、北韓政権が強行したとんでもない「貨幣改革」に不満を抱いた個人がやった事件だと思われ、今の雰囲気では、これから地方でもっと衝撃的な事件が起きる可能性があると展望した。
 
一国の貨幣は、その国そのものと言っても言いすぎでない。そういう貨幣が自国民たちに踏まれるということは、即ち国格が地に落ちたことを意味する。さらに金日成の肖像が入っている貨幣が破れて路上に転がったことは、北韓当局には「事件」なのだ。これは何を物語るのか? 核兵器を持つ国力も、太陽のような地位も、忠誠心あふれる民心も全部地面に落ちたのを意味する。
 
北韓政権は住民の今日の生を奪ったが、政権の明日の希望は失ったことを意味する。住民の命のようなお金を奪ったその代価で独裁体制の未来は無くなったということだ。「得られるものは自由で、失うものは鎖」と言われるが、もう北韓内部では意味のある変化が胎動している。
 
今は散発的で個別的性格を帯びているが、その胎動は必ず傷ついたすべての心を合わせる激しい風になるだろう。その風は遠からず金正日の腐った心臓を抉り出す狂風になるだろう。
 
心身が凍りついた寒いこの冬、どうかこれ以上苦しくならないよう、挫折しないよう、金正日種族は到底赦せないという決断と勇気を持ってもう一度立ち直るように。心だけは常に近くで力になってあげたい切実な心情だ。
 
www.chogabje.com 2009-12-04 11:52

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