趙甲済
Rank Country $Billion %GDP
1 United States 535.9 4.1
2 China 121.9 4.3
3 Russia 70.0 9.9
4 United Kingdom 55.4 2.4
5 France 54.0 2.6
6 Japan 41.1 0.8
7 Germany 37.8 1.5
8 Italy 30.6 1.8
9 Saudi Arabia 29.5 10.0
10 South Korea 24.6 2.7
11 India 22.4 2.5
12 Australia 17.2 2.4
13 Brazil 16.2 2.6
14 Canada 15.0 1.1
15 Spain 14.4 1.2
16 Turkey 11.6 5.3
17 Israel 11.0 7.3
18 Netherlands 9.9 1.6
19 United Arab Emirates 9.5 3.1
20 Indonesia 8.4 3.0
21 Taiwan 7.7 2.2
22 Greece 7.3 4.3
23 Iran 7.2 2.5
24 Myanmar (Burma) 6.9 2.1
25 Singapore 6.3 4.9
26 Poland 6.2 1.7
27 Ukraine 6.0 1.4
28 Sweden 5.8 1.5
29 Colombia 5.4 3.4
30 Norway 5.0 1.9
上の国防費支出の国家別ランキングを見ると、韓国は国民総生産(GDP)対比国防費の比重が低い方だ。核武装をし、在来式軍事力が強大な敵と戦争中の国としては非常に低い。
わが国は国民総生産の2.7%を国防費に投入するのにアメリカは4.1、中国は4.3、ロシアは9.9%だ。われわれと安保環境が似たイスラエルは7.3%だ。イスラエルは核武器を持っていても、このように軍事費を多く支出する。直接的な脅威になるような「主敵」を持たないシンガポールも国防費が4.9%、ギリシャは4.3%だ。インドネシア、トルコ、コロンビアもわが国より軍事費の比重が高い。安保への憂慮が必要ないオーストラリアが韓国とほぼ同じ割合だ。
北韓のGDP対比国防費は恐らく30%に達するはずだ。核武装した北韓と対抗するためには、韓米同盟を強化して核の傘の保護を受けると同時に、在来式軍事費を増強して新武器を開発し、敵の「核能力」に対する劣勢を挽回する方途を講じなければならない。こういうことにはお金がかかる。特に、2012年に「韓米連合司令部」が解体されるため、これから自主国防力の増強にお金を多く使わねばならない。
ところが、李明博政府は軍の反対にも拘らず、国防費の増額を抑えようとする。去る「8.15慶祝辞」で、李大統領がいきなり北側に在来式軍事力の縮小を提案したのも、国防費を減らすための措置だったという話もある。在来式軍事力を増強せねばならない時点で、韓国軍の対応能力を弱化させる措置をなぜこういう方式でやるのか理解できない。大統領が、国防次官に指示して、長官を無視して無理に軍事費を減縮するように駆立てているようだが、こういう形で「下剋上」を助長すれば、「軍心」を揺さぶる。軍事費の縮小や在来式軍事力の減縮は、将校団の士気に決定的な悪影響を及ぼす。
1960年に「5.16軍事革命」が起きた理由の一つは、張勉政府が打出した「10万減軍論」が将校らの不満を買ったためだった。李明博大統領は兵役義務を果たさなかった人だ。「兵長(*兵士の最高階級)」として除隊した人でも常識的に「これは違う....」と反応するはずの「反軍的措置」を次々と打出す国軍統帥権者が甚だ心配だ。