趙甲済
北韓政権が恣行したのが確認された、韓国国防部および国家情報院などに対するサイバーテロは、安保の司令塔に対する攻撃として宣戦布告の事由に該当する。李明博政府は、自衛的対応措置を取らねばならない。そうしなければ北韓の攻撃は続き、南韓の左翼らは政府が根拠もなく北韓を犯人に仕立てると宣伝するだろう。
われわれの取れる報復措置は多い。まず、休戦線上の対北放送を再開しなければならない。盧武鉉政権が、休戦線上での宣伝放送を双方が中断することにしたのは、西海上で南北艦艇間の通信を可能にして衝突を防止するという条件付きのことだった。しかし、西海上での南北艦艇間の通信はほとんど行われていない。北側が応答しないためだ。したがって、われわれは休戦ラインでの対北放送を再開し、北の軍人らに真実を伝える措置を取る権利がある。これが金正日を心理的に圧迫する最も有効な手段だ。これは、また人道的次元でも必要だ。北韓の軍人たちも、われわれのように真実を知る権利がある。
二番目には、済州道-釜山間の海峡を北側の船が通れないようにしなければならない。2005年から北韓船舶に済州海峡の通過を許した以後、彼らは韓国海警の検問にほとんど応じない。何物を運ぶのか分からない。核物質やミサイルを積載して韓国側の沿岸を通過しても臨検できない。わが政府は強制検問を試みもしない。
国連がアメリカを中心にして北韓に対して事実上の封鎖作戦を展開している状況で、われわれがこのような抜け道を許す理由がない。北韓政権はすでに南北の間で結ばれた全ての合意は廃棄されたと宣言した。したがって、われわれは北韓のサイバーテロに対して、自衛的次元の対応措置を取る義務と権利があるのだ。
三番目には、政府が脱北者の対北「風船(ビラ)」送りを大規模に支援することだ。北韓政権のテロに対して、愛と真実が盛込まれた(お金、食物、衣服、情報などを入れた)「風船」を大量に送るのは、敵意を愛で返すことだ。
国家は、攻撃されれば国家的対応措置を取らねばならない。国家は「協会」と違って、殴られたままではいられない高貴な存在だ。