ハンナラ党に希望はあるのか?

日付: 2009年05月12日 19時26分

柳根一
ハンナラ党は、李明博系も朴槿恵系も、党内での力競べが政治の全てだと思うようだ。だが、それはとんでもない話だ。 両方の行態を見る民心はすでにハンナラ党がまったく情けない党であることを見抜いている。こういう趨勢のまま行くと、ハンナラ党は「親李も親朴もみなむさくるしい」という民心の最終確定判決を受けるだろう。
 
李明博大統領が、執権後、朴槿恵氏を招致し、「選挙期間のわだかまりを虚心坦壊に川の水に流しましょう。わが方の誤りを指摘して下さい。お詫び致します。貴側に対してはこういう残念なことがありましたが、解明をお聞きしたいです」と真正性のある和解を求めたなら,,,,? そして朴槿恵氏がその話を受けて「互いに遺憾なことを整理し、私が協力できるような雰囲気を作って下されば国のため力いっぱい協力します」と応じたとしたら...?
 
それで李明博大統領が先頭に立つ「李明博-朴槿恵のツートップ体制」を組み、それにまた自由先進党、民間の右派勢力、刷新された公務員集団などを結集して広範囲な非左派の「国政主導共同戦線」や「危機対応のための汎右派政策連合」が構築できたら? そうしたら、恐らく今のような執権側の支離滅裂や脆弱性や権威の失墜はなかったか少なかったはずだ。 この一致した「国民戦線」の堂々とした力と勢いの前で、支離滅裂になった左派が何の力を発揮できただろうか?
 
だが、現実は、李明博大統領の「朴槿恵、君がなくても...」、そして朴槿恵氏の「李明博、君そうやってみろ」という式に落着してしまった。 そして、自由先進党は、ハンナラ党よりもっと保守的といいながらも、事案別には野党に加勢している。
 
これで汎左派は力を得た。それで、チェーン・ソーや街闘や火炎瓶なら、李明博政府と「保守」を十分に麻痺させられるという心証を持って、ここ1年間現場実験をした。結果的にこの実験の効力は100%立証された。あんな情けない執権側なら、最初から「李明博アウト!」と攻めに出るのが、当然百発百中して余るほどだった。
 
このような趨勢は、李明博大統領と朴槿恵氏がとうてい取り返しのつかない方に固まりつつある。彼らの心中には、金正日・韓国内の馬鹿騒ぎ勢力・民主党などが交戦の相手でなく、党内の他派閥が不倶戴天の主敵として刻まれているようだ。 それなら彼らがその道を進み、皆が絶望のどん底に入るのを、誰がどういう方法で防げるだろうか? そして死にたいと突っ走る人を死ぬなと引き止める誠意や興味も今は次第に無くなる世態だ。
 
野党が、内部の急進主義の流れを清算し、誰でも安心するほどの普遍性のある「中道的自由主義と中道的進歩主義」のJSA(共同警備区域)の方へ果敢に移動したら、そして金大中・盧武鉉のような「失敗した太陽政策」を矯正して合理的に出たら、そして、それなりの斬新な顔の代表をうまく選んで立てたら、ハンナラ党は一夜で崩れることもあり得る。
 
私は「汎野」にも同調しないが、ハンナラ党に対する期待や希望も諦める過程にいる。彼らが上手くやることを心より望んだが、もはやその期待の限界が近づいていることを感じるので- それでも「汎野」にも期待しない。彼らが果敢な路線転換をする可能性を信じないからだ。あれこれ憂鬱な気持ちだ。われわれには、近ごろは本当に「指導者福」がないようだ。
 
結局、ハンナラ党が、徹底的に失敗して共倒れ直前になった時、ある劇的な反転劇が演出される偶然の幸運を待って見なければならないかも知れない。韓国政治は、いつも破局に差し掛かってこそ、わずか5分前にも想像でなかった急変が突発したりしたではないか?
 
柳根一の耽美主義クラブ
http://café.daum.net/aestheticismclub 2009.05.11 01:01

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