北韓が中国の「核弾頭設計図」を入手

北側の「長距離核ミサイル開発加速化可能性」を米議会調査局が指摘。
日付: 2009年02月25日 04時51分

金泌材(フリージョン・ニュース記者)
北側が長距離ミサイル発射の動きを見せている中、金正日政権が中国の核弾頭設計図を入手し、長距離核ミサイルの開発を加速化する可能性が高いことが分かった。
 
米議会傘下の議会調査局(CRS)は、最近議会に提出した「北韓の弾道ミサイル威嚇に関する報告書」を通じ、「北韓がイラン、パキスタン、ロシアなどと弾道ミサイルはもちろん、核弾頭(nuclear warheads)まで広範囲に取引したという証拠がある」と指摘した。
 
報告書は、「パキスタンの核科学者のカーン博士が、リビアに販売した中国の弾頭設計図を北韓にも渡したのかも知れない」とし、「この場合、北韓が長距離核弾道ミサイル(long-range nuclear ballistic missile)の開発を早めることができる」と、これを「特別な憂慮」と明らかにした。
 
北韓が試験発射を準備中の「テポドン2号」ミサイルに関しては、「700~1千kg重量の弾頭を載せると、最大射距離が6千700kmに達する」と推定した。この場合、北韓から半径5千600kmにあるアラスカのアンカレジが射程圏に入ると報告書は説明した。
特に、報告書は、弾頭の重量を200~300kgに減らせば、ハワイや米本土も「テポドン2号」ミサイルの射程圏に入るという分析もあると伝えた。
 
しかし、北韓がテポドン2号ミサイルの誘導装置(guidance system)の試験をまだやっていないため、ミサイルの正確度は落ちると報告書は言及した。報告書は、「ミサイルの配置も、地下格納庫(silo)、あるいは移動式(transportable)など、どういう方式なのか知られていない」と言い、「一部では、テポドン2号ミサイルが、陸路移動方式だという見解もある」と紹介した。
 
報告書は、北韓の核ミサイル開発と関連し、「すでに2004年、リオン・ラポート駐韓米軍司令官(当時)が、北韓のミサイルや核兵器開発が窮極的に、『武器級物質をミサイルに搭載して武器化するに至ることが出来る』と憂慮したことがある」と明らかにした。
 
こういう中で、フィリップ・ジェリコ米バージニア大学教授は、2月17日(現地時間)、米外交専門紙の「フォーリン・ポリシー」(FP)が運営するブログに載せた文を通じて、「米国は、北韓の長距離ミサイルシステムの開発を容認してはいけず、北韓ミサイルを先制打撃する準備をしなければならない」と主張した。
 
ライス前国務長官の政策顧問を歴任したジェリコ教授は、この文の中で、北韓が核兵器と中距離弾道ミサイル(IRBM)や大陸間弾道ミサイル(ICBM)を同時に手に入れるのを容認することは、地球上で最も理解できない一つの国家を相手に、抑止力を試験する賭博だと言った。
 
教授は、2006年、北韓のミサイル発射と核実験後、国連安保理がUN憲章7章により、ミサイル・プログラムに関連したすべての活動の中断とミサイル発射猶予公約の遵守という明確な線を引いたとし、米国は、もう北韓が限度を超えることを静かに見守る必要がないと主張した。
 
したがって、米国は、政府内高位級討論や同盟国との協議を経て、北韓に直間接的にミサイル先制攻撃計画を流して、ミサイル発射を放棄するよう警告すべきだとジェリコ教授は強調した。彼は、北韓にミサイルを発射台に装着すると、発射の前に先制打撃するという警告を明確にしなければならないと言いながら、ミサイル装着そのものが、UN安保理決議1718号の明らかな違反だと言った。
 
ジェリコ教授は、米国が発射台に装着された北韓ミサイルを攻撃すれば、潜在的なミサイル開発国家らにも明らかなメッセージになると指摘した。
 
金泌材フリージョン・ニュース記者(spooner1@freezonenews.com)
www.freezonenews.com2009-02-21 18:26:47

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