趙甲済
拉北者や脱北者の集いが、金正日の誕生日に合わせて臨津閣で北韓貨幣を入れた風船を北へ飛ばした事件と関連し、統一部が検察に捜査を依頼すると発表した。北韓貨幣を搬入したのが南北交流法違反だという。それなら盧武鉉政権の時、統一部が「韓総連」など親北団体に国家予算を支援した行為は何の法で処罰すべきなのか?(下の記事を参照)
統一部は、反憲法-反国家的な「6.15反逆宣言」の執行部署だった。「6.15宣言実践」という言葉は、南北韓の左翼らによって「連邦制赤化統一」と同じ意味で使われた。大韓民国の統一部が、赤化統一を意味する「6.15宣言実践」の執行部署だったから、李明博政府は、出帆して直ぐ建国以来最悪の憲法違反行為に加担してきたこの部署の関連公務員たちを検察に捜査依頼すべきだった。政権が変わったにも、検察が金大中・盧武鉉政権の時の反憲法的「6.15宣言」の執行に関係してきた統一部を捜査しなかったため、彼ら今は「賊反荷杖」(盗人猛猛しく返って鞭を取る)で出て愛国団体を捜査依頼した。その目的が、金正日政権の庇護や、大韓民国憲法守護勢力に対する逼迫であると、疑う権利と義務が国民にはある。
金大中政権は、スパイを捕らえる国家情報院をさせて、スパイの親玉の金正日の秘密資金口座などへ4億5000万ドルを不法送金して、金大中-金正日会談を買収した。(金大中の)弱点を握った金正日は、金大中元大統領に対南赤化戦略文書である「6.15宣言」を突き付け、金大中はこの反逆文書に署名した。その後、「6.15宣言」は、国家保安法を事実上死文化させ、親北左翼らには一種の「反逆の免許証」になった。この反逆の過程に加担した公務員たちが今だ統一部や国家情報院などに残って国民の税金を食っている。
李明博大統領は、「6.15宣言」支持者である前職国会議員を統一秘書官に任命した。理念武装が全く為されていない大統領の下で、また逼迫されるのは、脱北者や拉北者の家族たちだ。どうも愛国勢力は李大統領に対して重大決心をしなければならないようだ。
検察は、公平に拉北者家族、脱北者、そして統一部を同時に捜査すべきだ。
「6.15行事」に対する国庫支援は中断するのか?
-「6.15宣言実践南北共同行事」へ2001年以来54億余ウォンを国庫から支援-(金成昱)
ハンナラ党の4月総選挙圧勝以後の第一の課題は、「6.15宣言の廃棄」である。
これに先立ち、左派政権の下で、根拠もなしに為されてきた「6.15実践南北行事」に対する国庫の支援を中断しなければならない。また、利敵団体の幹部たちの「6.15実践南北行事」への参加を、法によって統制せねばならない。
毎年、6月15日になると、韓国の主要都市と金剛山などで、「6.15実現南北行事」が行われて、これは事実上「叛逆の謀議」だった。北韓政権と韓総連・汎民連・汎青学連など各種親北・利敵団体の構成員らが参加し、反韓・反米・反保守・反右派および「6.15宣言」の連合・連邦制の実現を決議してきた。
盧武鉉・金大中政権は、大韓民国の左傾的変革を試みる「反逆の謀議」に億台の血税を支援してきた。「南北協力基金」の統計によれば、2001年以来、「6.15宣言」実践を目的にした、いわゆる「南北共同行事」に約54億9700万ウォンの国庫が支援されたと集計された。
この中、「韓総連」のような利敵団体が主導した「南北共同行事」にも3億4400万ウォンが支援された。また、この3億4400万ウォンを含んで、利敵団体の構成員らが公式的に参加した南北の共同行事にも総12億5600万ウォンが支援された。
「6.15実践南北行事」に支援されたと推算した54億ウォン余りは、「6.15」実践を主な目的にする行事のみを対象にしたものだ。もし、「2003年の南北済州平和祝典」のように、「6.15実践」が言及された南・北交流行事の全般を含むと、支援金額は天文学的に増えるはずだ。
利敵団体とは、「国家変乱を目的にした反国家団体である北韓政権に同調する組織」だ。このような判例の定義によれば、盧武鉉・金大中政権は、北韓政権の大韓民国に対する変乱企画を間接的に支援してきたことになる。その代表的事例がまさに「6.15行事」の支援だった。
今年も、「6.15実現南北行事」は間違いなく行われる展望だ。4月2~3日、「6.15実践委員会」の南北共同委員長および関係者たちは、金剛山ホテルで接触し、4月末に「6.15実践委員会」の実務接触を持つことにした。
南韓の白楽晴常任代表(ソウル大教授)と北側の安京浩委員長は、「6.15宣言と10.4宣言を履行することが、民族の和解と団結のため極めて重要なことだ」とし、今後実務接触と共に、「6.15共同宣言の発表日を、国家記念日として制定するための努力を展開する」ことを決議した。
ハンナラ党が、今後「6.15実践南北行事」への支援を中断すれば、南北韓の左翼らは猛烈抵抗に出るだろう。だが、行政府、地方自治体に次いで、立法府まで掌握したハンナラ党が、このような初歩的なアイデンティティの回復もできないと、ハンナラ党は存立意味を失うだろう。
左翼らは、今の時局を、「6.15勢力と反6.15勢力の対決構図」と呼ぶ。彼らが主張するように、宿命的な理念対決を避けて抜けられる「灰色地帯」は韓半島に存在しないのが明らかだ。
[参考:2000年の「6.15宣言」以来、「6.15宣言実践」を名称に掲げた行事および6.15宣言実践を主な目的にした「南北共同行事」の中、政府が支援した代表的行事と支援金額は以下の通りだ。]
①2001年;6.15宣言記念民族統一大討論会(2億5300万ウォン支援)、6.15宣言記念南北共同写真展(1億200万ウォン)。
②2002年;6.15宣言2周年記念民族統一大祝典(4700万ウォン)、南北女性統一大会(8300万ウォン)、8.15民族統一大会(3億200万ウォン)、新年南北共同会(4300万ウォン)。
③2003年;韓国宗教家平和会議の3.1民族大会(2億600万ウォン)。
④2004年;6.15宣言4周年記念わが民族大会(1億3500万ウォン)、6.15共同宣言貫徹のための南北労働者の5.1節共同行事(1億3000万ウォン)。
⑤2005年;6.15民族統一大祝典(6億5900万ウォン)、6.15宣言実践南北女性統一行事(1億4700万ウォン)、6.15青年学生運動本部の南北大学生対面集い(2億700万ウォン)、南北共同行事準備委結成支援(7100万ウォン)。
⑥2006年;6.15民族統一大祝典(13億1300万ウォン)、6.15宣言実践南北海外代表者会議(1100万ウォン)、6.15宣言実践わが民族団結大会(4400万ウォン)、6.15特別離散家族対面行事(14億8000万ウォン)、6.15青年学生運動本部の南北大学生代表者会議(7300万ウォン)、6.15青年学生運動本部の南北青年学生交流統一行事(9100万ウォン)、ソウル青年団体協議会新年統一行事(4600万ウォン)、6.15民族共同委員会女性本部の南北女性代表者会議開催支援(1200万ウォン)。
⑦2007年;6.15宣言実践民族共同委員会会議支援(3400万ウォン)、民族一つ南北共同学術討論会(800万ウォン)。[2008-04-08 17:51]