アンドレイ・ランコフ(国民大学教授)
北側との公式的な交流・協力と同時に、現政権を代替できる親統一・親民主化勢力に対する支援が必要だという主張が提起された。
対北支援団体である「韓国カリタス」が5月27日主催した、「2008年度対北支援と協力のための民間団体の役割」という主題の懇談会で、アンドレイ・ランコフ国民大学教授は、主題発表を通じ、「(北朝鮮の)政治路線を変えることができる(勢力の)誕生を支持する」、「北の軍内で体制へ挑戦できる勢力を強化するための措置を取るべきだ」と言い、このように主張した。
彼は引き続き、「対北支援政策を計画する時、北朝鮮が近い将来に改革・開放を始めるはずだという幻想を捨てなければならない」、「多くの人々が、北朝鮮が中国式の市場化を通じて、韓国との経済格差を縮めて統一を成就することを望んでいるが、北朝鮮社会の特性上、このような希望の根拠は殆どないように見える」と話した。
ランコフ教授は、「現条件の下で対北政策は、二つの戦略を同時に利用してこそ、進的な統一と北朝鮮の経済の回復が可能だ」、「一つは、北朝鮮当局との公式的な交流と経済協力であり、もう一つは、北朝鮮政権に圧力を加えたり、この政権を代替できる親統一・親民主化勢力に対する支持だ」と主張した。また、「二つの戦略を同時に執拗で持続的に実施する場合のみ、(南北関係の)成果を上げられる」と強調した。
政権の基盤を弱化させるための提案としては、「北朝鮮への情報の流入と流布が必要だ」、「最近は受信機が多く増えた北朝鮮でも、冷戦時代に効率性をよく示した放送戦略を適用」と言った。
ランコフ教授は、対北放送局のレベルを改善して、現在の一日15時間程度に過ぎない放送時間を増やすことと、5~6に過ぎない対北放送局を拡張し、放送プログラムの質も高めるべきだと提案した。
彼はまた、「最近、北朝鮮にはDVDやVCRが増え、密輸入された韓国の連続ドラマをはじめ、映画を見ている」と言い、このようなことを勘案し、北朝鮮住民の興味と関心に適した北朝鮮の歴史、韓国の経済、韓国の日常生活を内容にするドキュメンタリーの製作を提案した。