張真晟
国外出張を終え金浦空港に着いたら友人から電話がきた。「6.15共同声明」支持団体の人々が、(右派の「対北風船ハガキ」への)「向かひ火のビラ」を撒布すると宣言したという。長く生きると、(自分の)孫が惚けるのを見るようになるそうだが、私は高が30年ちょっと生きたのに、「6.15反逆団体」が団体でボケるのを見られるとは如何に貴重な体験なのか! 世の中に(彼らが)ここまで珍しい左翼だったとは知らなかったという思いで、笑いが自ずと吹き出した。
私は、彼らがここまで有難かったのは初めてだ。北の立場でのビラとは、内容は全く重要でない。ただ、空から落ちる「南韓の紙切れ」だから「ビラ」なのだ。その中に、仮に金正日を讃える内容が含まれていても、そのビラを収去する方法は、従来と全く同じだろう。住民らに接近を禁じ、軍人を動員して命令として読まないようにし、命令で燃やすはずだ。
おそらく、今親北・左翼団体らは、自分たちが送ったビラを読む北朝鮮住民の顔を想像しているようだ。彼らの「親北情熱」を解ってもらい、同時に「(右派の)売国奴」の罪も暴露されると信じるようだが、頭が悪いと手や足が苦労するというのは、まさにこのような場合をいうことだ。
金正日が解らないから「親北」をする彼らこそ、われわれ保守勢力がもう少し暖かく見守り、教化せねばならない精神的に哀れな隣の人だ。彼らは重大な失敗をもたらした。現政権の悩みの「ビラ(対北風船ハガキ)問題」を、韓国内の「進歩」と「保守」の問題にしてしまったのだ。また、「ビラ」のため気を揉んでいる北朝鮮政権の悩みと苦労を一層加重させた。
「6.15親北団体」に頼むのは、「向かひ火のビラ」でも「親金正日のビラ」でも、どうか北朝鮮の空が白く見えるように撒き散らしてほしい。そうして、どちらが正しいのかを、この南韓内でなく、北朝鮮の空でやって見よう。そうなると、北朝鮮の住民は自由民主主義の空が見られるようになるだろうし、したがってその下の土地も徐々に変化してくるだろう。
今や、われわれ保守勢力がこの機会を逃さず、いっせいに反撃しなければならない。親北勢力が先に挑発してきたから、保守勢力は、当然「向かひ火」のビラ戦争を展開しなければならない。これは、百戦百勝する、やってみる甲斐のある戦いだ。