「北韓人権は民間主導で…統一の元肥になる」(洪日杓議員)
北韓人権改善のための調査・研究や政策の開発、そして北韓人権関連市民団体に対する支援などを骨子とする「北韓人権財団の設立・運営に関する法律案」が、11月11日国会に提出された。
この法案を代表発議したハンナラ党の洪日杓議員は、「デイリーエンケイ」との通話で、「北韓人権財団の設立を通じて、北韓の人権改善や開放、民主化などと関連した研究分析と政策の開発を遂行し、北韓人権の改善のための国内外の活動を通じて、南北の和解と統一の基盤を設けることを目的とする」と説明した。
法律案によると、このような財団の活動に対する諮問や監督のため統一部の傘下に、「北韓人権諮問委員会」が設置され、統一部長官が財団を指導監督することにした。また、財団の理事長は、北韓人権問題と関連して国家政策に影響を及ぼす懸案に対し、統一部長官を経て大統領に報告できることになる。
財団は、理事長1人を含む10人以内の役員で構成され、任期は理事は3年、監査は2年だ。理事長は、「北韓人権諮問委員会」と統一部長官の提請により大統領が任命し、理事は理事長の推薦で統一部長官が任命する。
「北韓人権諮問委員会」は、委員長を含む10人以内の委員で構成され、5人は北韓人権関連の民間団体が、残りの5人は国会が推薦することにする。
洪議員は、「北韓人権に対する決議案が、国連で定例化されるくらい国際社会において重要な事案として扱われているのに、いざわが国会は色々な理由から体系的で持続的な対応ができなかった」、「政府よりは民間部門がこのような役割を担うことが持続性もあり、自律性もあると考えられて財団設立の立法を推進することになった」と明らかにした。
彼は、「北韓人権問題は、南・北関係や6者会談などを理由に、いつでも『難問題』として台頭され得る」と言い、「政府よりは民間財団が担当するのが戦略的にも望ましい」と付け加えた。
一方、「北韓人権財団」の設立の必要性は今まで北韓人権運動陣営内で提起し続けられてきたので、関連団体らはいっせいに歓迎の意思を表明した。
「開かれた北韓放送」の河泰慶代表は、「今北朝鮮住民に切実なことは、宣伝的な法案でなく、北朝鮮人権運動を実質的に支援する法律」と言い、「今回の法案はその目的に非常に符合する」と評価した。
「北韓民主化ネットワーク」の金・ユンテ事務総長も、「国会議員たちが今でも北韓人権と関連した自己責任性を自覚したという点で支持する」とし、「北朝鮮人権問題は、北朝鮮の核問題、北朝鮮の体制問題とは別途に、韓国政府が持続的に解決すべき緊急な懸案だ」と言った。
今回の法案を共同発議した議員は、白成雲、成允煥、孫範奎、申志鎬、余相奎、尹相現、李仁基、李鶴宰、鄭玉任、洪日杓議員(全員ハンナラ党)等10人だ。