なぜ私たちは正しく判断でき、彼らは誤判したか

6者協議の「2.13合意」が「非核・平和」をもたらすと歓呼した自称「専門家ら」は今どこにいるのか?理念的に武装していないと必ず誤判する。
日付: 2008年10月03日 00時00分

趙甲済

昨年の2月13日、北京での6者協議で、金正日政権が核兵器開発状況を報告し、すべての核施設を破棄すると約束したといって全世界が歓呼したことがあった。特に、ハンナラ党が大いに驚いた。韓半島の状況が脱冷戦へと履行すると判断した。米・朝修交、平和協定の締結が2007年内になされると予想したあげく、「太陽政策」をコピーした「新対北政策」を急いで出した。「バスに乗り遅れるな」という焦燥感が屈従的な態度で現れた。多くの報道機関やいわゆる対北専門家たち、特に「北韓学」の教授らがバラ色の展望を出した。だが、保守的見解を持った専門家たちと脱北者らは正確な判断をした。

「金正日は、死んで生き返っても核兵器を諦める人間でない。彼自身が大量殺傷武器なので、金正日がいる限り核問題の解決はない。金正日が核を放棄すると言うと軍部が彼を殺すはずだ」という、非常に常識的で簡単明瞭な分析だった。真実は単純である時がある。
2.13合意」が履行されるところか、「北核問題」そのものが原点に戻ってしまった今、顧みると、ハンナラ党の日和見主義者などは間違い、私たちは正しかった。北朝鮮は今「核目録」の申告を出鱈目にしておいては、アメリカなどが騙されてくれない、と狼藉を働いている。どうせ廃棄すべきの古い寧辺原子炉だけの不能化作業をやるふりをしたが、それさえも原点に戻すという。平和協定や米・北修交は遠い。ブッシュの任期中の北核問の題解決は不可能で、米北修交や平和協定もできるはずがない。
 
なぜ、ブッシュ、ライス、ハンナラ党は誤判し、私たちは正しく判断できたのか。私たちは金正日の本質をよく分かり、ハンナラ党は北朝鮮政権を分析できるほどの理念的土台が弱くてメディアの報道に引きずられた。ハンナラ党は、断片的な情報に一喜一憂したが、理念的整理が出来ていた右派の専門家たちは、北朝鮮政権を見抜く見識に、情報を接続させ総合的な分析ができた。理念的観点のない機能的な情報分析はゴミを量産する。
 
昨年の3月23日、孫石煕の「視線集中」(文化放送)とのインタビューで、ハンナラ党のある国会議員は、「北・米間に完全な外交関係樹立が来年の上半期頃には出来るのではないかと、そのように見ている」、「そういう色々な問題の解決のために、私が知っている限り、ライスが多分共和党の候補として来年の選挙に出るのではないか」、「ライスが6月頃には北朝鮮を訪問するではないか、また交差訪問をするのではないか」など米国の対北宥和政策に対する過大評価を連発した。
彼は引き続き「終戦協定は多分今年内に出来るのではないか」、「平和協定とか、このようなものは後半期に実現する」とし、「そんなことと併行して南北頂上会談が必要だ」、「北核問題の完全解決のため、また平和安定が構築できるなら頂上会談が必要だ」と繰り返し強調した。
「ハンナラ党の新対北政策」は、太陽政策を凌駕する「無闇な対北支援」と、さらに、北朝鮮の放送を韓国で自由に視聴できるようにすべきだという建議までやった。李明博大統領の「非核・開放・3000」政策も、そのような雰囲気の中で作られたものだ。金正日は非核も開放も不可能だから、(韓国が)住民所得を1人当り3,000ドルにしてあげることはないはずだ。不可能なことを可能なことだ、と言い張りながら、これを政策という名目で押し進めると、そのような指導者と政府は言葉の重さ(信頼)を失うようになる。
 
www.chogabje.com2008-09-25,11:42

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