朴承帝(大陸軍事研究所理事)
金徳弘先生のご指摘のとおり、自由民主主義と市場経済への信念が透徹した脱北者たちの「ポスト金正日」においての「指導者化」が重要だ。今後、北朝鮮を指導すべき脱北者たちは、大韓民国が体験している左右対立の混乱状況を反面教師としなければならない。
つまり、親金正日勢力を徹底的に除去できる北朝鮮指導者が登場しなければならない。数日前、米ランド研究所のブルース・ペネット博士が、北韓問題に対する韓国の主導的活動がないと、中国が北朝鮮に対して主人役割をすることもあり得ると発言した。彼の発言は、金徳弘先生のご指摘のとおり、韓国が北朝鮮に対して主人意識がないでないかと憂慮して警告の次元で話したものだ。
北朝鮮に対しては韓国が主導的にしなければならない。日本は、拉致者問題を追及し国際社会へ強く発言している。しかし、韓国は他人がすべてをやってくれると考えている。だが、北韓問題に対してわれわれが強く主張しないと、誰も分かってくれない。
最近、対北専門家のアンドレイ・ランコフ教授は、「韓国が北韓問題に対して主人役割をやらないから、これをUNに任せよう」という。ブルース・ペネット博士は、「それも期待できそうもない。韓国は、北朝鮮を他国の取り扱いをしている。そのまま金正日を生かそうという人々もいる。それでは中国に思うままにやりなさいということではないか」と主張しているのだ。
われわれは、大韓民国の国民として、もっと強く我々の声を、北朝鮮に対する縁故権を主張する方向へ出さなければならないと思う。アメリカの大統領選挙が数日も残っていない。オバマであろう、マケインであろう、当選者が決れば来年の1月大統領に就任する。この変数は、韓国‐北朝鮮‐ロシア-中国の意志とは関係なくなされるものだ。
金正日は大韓民国の事情に合わせて死んでくれない。金正日が死ぬ時、大韓民国政府に報告し、だから準備しなさいと言いながら死ぬわけではないという話だ。今は危機でもあるが、南北統一の機会だ。この機会を上手く活かして、大韓民国主導の統一を達成しなければならない。
国際外交安保フォーラム2008.10.29 整理/フリージョン・ニュース金泌材記者